当店では開店以来、1品を除きコーヒーメニューの値上げを行っていません(その1品は、ミルクコーヒーです)。
ゲストコーヒーは「時価」のようなモンで、400円~500円の間で価格設定をしています。
フレンチプレスで提供しているお品も、「本家」よりも低価格でお出ししています(あっちは660円~ですゼ)。
店主焙煎ではない現在のゲストコーヒーでも、その価格設定で悩みました。
「本家」ではそのお品を600円で提供されています。
「本家」では、器も店内の調度品も品良くまとめられており、空間の提供の仕方が美しいのです。
それに鑑みて、当店はどうか?
それなりに(店主なりに)頑張っていると自負しているので、

じゃぁ、それを当地でも同じ600円で提供できるか?

と、問われるとザンネンながら躊躇してしまうのです。
どーしてでしょう?
そう、
そーゆーふーな価格設定が、まっとうに評価されそうもないから、です。
もっとハッキリ申せば、
コーヒー1杯に600円出せる豊かさがないから---です。
こーゆー思考回路に対して、先日から引用している木下斉さんの著書(こちらこちら)で、「あっ、そーゆーことか。田舎の貧しさは(こちらも参照)!」と、思い当たったのです。
以下引用します。
----------引用開始(強調BLOG主)
地方は農林水産業における生産力があるから食品生産も可能で、風光明媚だからこそ観光産業も成立します。
では、地方がなぜ貧しくなるか、といえば、それらを「安く」供給しているからです。
「安くいいものを提供するのが美徳」のような洗脳を受けていると言ってもいいでしょう。
これは商品やサービスの供給をうける都市部住民にとっては非常にありがたい話です。
生活に困らない、豊かに生活できます。
しかし供給元は安くたくさんの商品を生産するわけですから、豊かになりにくいわけです。
戦後の食糧不足の時代ならよいですが、人口すら減少する今も続けるやり方ではないでしょう。
さらに、地元客を相手にする地元サービス産業もその低い所得に沿ったものしかできない→地元向け商売の人たちの所得も低くなる、という悪循環が起きるわけです。
『まちづくり幻想 地域再生はなぜこれほど失敗するのか』 木下斉著(2021)SB新書 より
-----------引用終了
さて、どこから手を付けりゃぁいいのでしょう?
昨今、原材料の値上がりがアチコチで続いており、当店はいつまで耐えられるのでしょう?
実は、
冬季の営業は、暖房費の割に来客も少ないため、避暑地の季節営業の如く、【春までお休みします!】がいちばんの「正解」です!

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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。
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今日のストームグラス(↓)。
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