メニューに「ゴボウブレンド茶」がありました。
これは「調合野草茶」と表示されているとおり、原材料名の欄には
大麦・はと麦・とうきび・黒豆・ハブ
その次に「ごぼう」が登場しておりました。
以下、
どくだみ・ほうじ茶・びわの葉・柿の葉・桑の葉・はま茶・クコの実・クマザサ・イチョウ葉・クコの葉・おおばこ・スギナ・あまちゃづる・甘草・ギムネマ・シモン・アロエ・垣通し・霊芝
とまぁ、合計25種類の「調合」野草茶だったわけです。
これでは表示されているゴボウ(ブレンド茶)本来のサポニンを摂取できているのかどうか、「?」ですよね。
ということで、
今回「ごぼう(100%)茶」にいたしました。
ゴボウ茶に関しては、南雲吉則先生が以前、週刊文春で「ガンにならない食事」として紹介していましたので、以下引用します。
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サプリメントではありませんが、がん予防に有効性が認められた食べ物があります。
「新鮮な野菜と果物」です。
サプリメントがダメでも、野菜や果物を上手に食べていくことで、効果的ながん予防が可能なのではないか、と考えた私は、さらに調査にのめり込んでいきました。
調べてわかったことは、野菜や果物で量も重要な働きをしているのは「皮」だということ。
端的に言ってしまえば、皮を食べなけれぱ意味がない--ということなのです。
野菜や果物の皮というのは、実を外界から守るためのバリアです。
例えばリン.ゴの皮をむくと茶色く変色します。
これは実が酸化して起きる現象。
皮があると酸化しないということは、皮に「抗酸化作用」があることを意味します。
皮の効用はまだあります。
木になっているリンゴを鳥がつついたりしても、そのキズは白然に修復されて、きれいな皮が張ります。
これは、「創傷治癒作用」があるということです。
さらにもう一つ。
皮があることで外界のばい菌やカビなどが内部に侵入していくことも防いでくれます。
つまり「抗菌作用」です。
喫煙によって発生した活性酸素の働きを抑え込む「抗酸化作用」。
タバコやアルコールなどの刺激物が作り出す粘膜のキズを修復してくれる「創傷治癒作用」。
胃がんや肝がん、子宮頸がんを起こす菌やウイルスの感染症を阻止する「抗菌作用」---いずれも放置すればがんに進展していく危険性の高い因子を、野菜や果物の皮の有効成分がブロックしてくれるのです。
昔から「一日一個のリンゴは医者いらず」と言われます。
でもこれは、皮をむかずに丸ごと食べたときの話。
海外では果物は皮ごと食べるのが当たり前ですが、
日本では皮をむいて食べます。
しかし、皮をむいてしまうと、あとに残るのは糖やデンプンぱかり。
これを食べたところで「医者いらず」にはならないのです。
リンゴばかりではありません。
ミカンだって同じことです。
ミカンの皮は「陳皮」とよばれ、漢方薬の七割に含まれるほか、七色唐辛子の主要成分としても利用される、非常に優れたポリフェノール(植物成分)の一種なのです。
同じ柑橘類でも、キンカン、ユズ、カリンなどは、昔から皮ごと食べる習慣が日本でもありました。
これは「カゼを引かないため」という理由によるもので、伝続的にこれらの果物の皮には有効成分があることが知られてきたのです。
ならばミカンだって皮ごと食べてもおかしくないはず。
これを読んだことをきっかけに、読者の皆さんには、ぜひ皮ごと食ぺる習慣を身につけてほしいと思います。
ちなみに私は、バナナとパイナップル以外の野菜や果物は、大低皮ごと食べています。
ミカンの皮にポリフェノールが含まれているという話を書きました。
ほかにも野菜や果物の皮には、色々なポリフェノールが豊富に含まれています。
ブドウの皮のレスベラトロール、トマトの皮に含まれるリコピンなど、いずれもがんを予防する効果が科学的に証明されています。
そんな中でも、量も強力な抗酸化作用を持っているポリフェノールは何かと言えば、それはゴボウです。
ゴボウは土の中で育つ野菜。
同じポリフェノールを持っているとはいえ、ミカンやトマトを土の中に埋めておいたら腐ってしまいます。
なのにゴボウは腐らないのはなぜかと言えぱ、きわめて強力な抗菌作用を持つポリフェノールに守られているからなのです。
ゴボウに含まれるポリフェノールは「サポニン」といいます。
サポニンの「サポ」は「シャポン」から来ています。
つまり、洗剤のような界面活性作用を持っているのです。
そんなサポニンが、どのような仕組みで抗菌作用を示すのか。
詳しく説明しましょう。
油で汚れた鍋などに洗剤を垂らすと、一瞬にして油が中和されます。
この現象を「ミセル化」といいます。
細菌は一つの細胞でできていますが、、その周りの細胞膜はコレステロールという脂でできています。
そして、サポニンはこのコレステロールをミセル化し、細菌の細胞膜を分解して抗菌作用を発揮するのです。
これと同じことが、サポニンを摂取することで、私たちの体の中でも起きるのです。
ゴボウを食べれぱ、サポニンが腸管内の余分な脂をミセル化・分解してダイエット効果が現れます。
血中では悪玉コレステロールや血管壁にへぱりついているコレステロールをミセル化・分解し、高脂血症や動脈硬化を予防する働きを示してくれます。
つまりサポニンは、がんだけでなく、生活習憤病全般の予防に効果があり、アンチエイジングにも大いに役立つのです。
しかし、そんな有益な成分であるサポニンを含むゴボウでも、毎日三食食べるわけにもいきません。
そこで私は「ゴボウ茶」を推奨しているのです。
キンピラにするとなると塩や油を使うことになりますが、お茶であれぱ調味料も不要です。
まったくカフェインを含んでいないので、子供やお年寄りが何杯飲んでも大丈夫。
寝る前に飲んでも不眠になりません。
またゴボウは慢性・アレルギー性の皮膚炎・気管支炎に効果のある漢方薬でもあるので、夏場の肌荒れや咳にもいいですね。
(週刊文春2012.06.28号)
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ご賞味いただけたら幸いです。