昨晩、最終回を迎えた「逃げ恥」。テレビドラマではどーなるんだろう? と思って昼間からネット検索をしていたら、Yahoo!JAPANのトップページ「あなたへのおすすめ」がこんなふー(↓)になってしまい・・・・( ^.^)( -.-)( _ _)。
「逃げ恥」ばかり上位独占状態。これじゃぁ、「見たいものしか見えない」というネットの陥穽にハマってしまいますぜ。
気を取り直して(^_^)、【逃げ恥 思考実験】として「ポチッ!」となをしてみると、同じふうにこのドラマを見ている人がいて、それも「ドラマ評論家」なる肩書きの人の文章がヒット。
さらに、ジェーン・スーさんも自身のラジオ番組で原作者の海野つなみさんへのインタビュー中、そーゆーふーな指摘をしています(こちら)。
今週月曜日には、NHK「朝イチ!」に海野つなみさんが登場し、次のように発言されたとか(デイリースポーツ 12/19(月) 13:45配信 より)
有働アナからは“逃げ恥”で描いた“契約結婚”という恋愛と結婚観について問われると、
「このシステムの方が実際の結婚で、どっちかに比重がかかるよりもいいんじゃないかという反響をたくさんいただいた。
結婚生活を仕事として見てみる視点が入ることで、いろんなものが見えてくる」と話し、
「結婚生活として見るのではなく、会社として見ていると、ひとりに比重がかかっている状況はあきらかにおかしいですよね。
全体の利益を考えたときに分担するか、外注するか。
回っていかないのは、仕事としてみれば分かるんじゃないですか。
でも、家庭だと誰かが我慢しなくてはならないという話になっちゃう。
そこが仕事として捉えると分かりやすくなる」
最終回では、「夫婦は共同経営責任者」として次のような展開(↓)。
「真田丸」のパロディ、バックは六文銭(五円玉だけど)。
ただ、businesslikeには割り切れない「愛情」をどう収斂させていくか---それがドラマの最終場面への伏線になっていました。
主人公のみくりさんはドラマの最終回で、タウン誌のライターという職を得て「お外(社会)」と接点を持ち、青空市のプロデュースもコンサル的に携わり、平匡さんからの経済的な自立を果たします。
平匡さんもリストラ後の再就職先で、お金ではなく、自分にとってのやりがいという物差しで就職先を選択。
こーして「303カンパニー(みくり・平匡夫妻)」では、システムの再構築が今後も定期的に行われていくことになります。
先述の、ドラマ評論家・成馬零一さんの文に、この「システムの再構築」について、次のような指摘があります。
-------------引用開始
『逃げ恥』の夫婦を雇用主と従業員に見立てて、家庭内労働に対して対価を支払うという思考実験が面白く見えるのは、グローバル化に伴い流動化している労働環境に核家族制度自体が適応不全を起こしている中で、今の時代にあった夫婦の有り方を模索しているからだ。
その意味で劇中で語られる「システムの再構築」とはみくりと平匡の関係だけでなく、今の社会における結婚制度の見直しという側面も大きいのだろう。
-------------引用終了
文章の最後では、「今の社会における結婚制度の見直し」というところまで、敷衍。
確かに制度疲労していることは誰もが実感していて、配偶者控除の103万円の壁と130万円の壁になる社会保険などは、「世帯主である男性と専業主婦である配偶者、子ども2人からなる家族を標準世帯」として、社会の制度設計をした高度経済成長期の残滓です。
経済環境の変化と共に、それに適応していかなくてはならない大多数の人は(特にみくり・平匡世代)、この2人の契約結婚という実践を見守りながら、同時に応援していたんだと思う。
あっ、そーそー原作のほうも今週末12月24日発売の「KISS」で最終回だそうです。
単行本第8巻の巻末に、次のようなコマ(↓)。
みくりさんの服装と「お先に」という台詞から、だいたい予想はつきますね(でも最終巻となる第9巻の発売は来春か(x_x)。)
なんか、散らかった文章のBLOGですが、たぶん「逃げ恥」は見た人みんなが、語りたくなる---そんなテレビドラマだったんだと思います(あ~ぁ、第1話だけ録画できなかったことが悔やまれます(;。;))。
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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。12時には漸く霧が晴れました。
今日のストームグラス(↓)。