liddell coffee house リデルコーヒーハウス

【大切なお知らせ】2022年1月2日から、 次のように店の方針を変更しています。「 3名様以上の人数でのご来店は、お断りしています。」 つまり1~2人で、ご来店ください---ということです(3人以上で座れるお席はございません(_ _))。実際のところ、今は90%くらいが「おひとり様」のお客様です。

2018年12月

昨年一昨年と年末の営業最終日のブログでは、来し方を振り返り、行く末に思いを馳せるような、そんな内容でした(_ _)。

しかし、今年は違います。

今年一年で「これは凄い!?」と、脱帽した一冊をご紹介します(↓)。

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『全国マン・チン分布考』 松本修著(2018) 集英社インターナショナル新書

著者の松本修さんのお名前をご存じの方は、テレビ好き、それも視聴者参加型バラエティ番組のファン(かも)。

はたまた、名著の誉れ高い『全国アホ・バカ分布考』で、【周圏分布論】によって明らかにされた日本列島の言語分布構造の解明---その著者として知っているかもしれません。この本はまさに目から鱗でした(当店の青棚に置いてあります)。

で、

ご本人は、実はTVプロデューサーなんですね。


さて話は、今から23年前に遡ります。

彼が担当していたTV番組「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送・テレビ朝日系)に視聴者から一通の依頼が寄せられます(この番組は今も続く、ご長寿番組)。

依頼者は23歳の女性。松本さんが番組への依頼を、より完成度を高めた「全国アホ・バカ分布考」としてまとめていたので、次のような依頼状を寄せたのでした。

----------引用開始

京都の母が送ってくれたお饅頭がなくなったので、東京・新宿のオフィスで、

「私のおまん、どこにいったか知りませんか?」と、たずねました。

「私のおまんがないんです」

「おまえ、昼間っから何言ってんだ!」

職場では大騒ぎ。京都では「おまん」は、主に女性が使う、キレイで上品な言葉なのに。

もうこんな、恥ずかしい思いをするのは嫌です。

「全国アホ・バカ分布図」みたいに、その言葉の全国方言分布図を作ってもらえませんか。

----------引用終了

京都の繁華街、新京極で修学旅行生、それも関東方面からやってきた中学・高校の男子生徒が、お土産屋さんの若い女の子の、

「おまん、買うてくれやすぅ~。」

を聞いて、

「おいおい、京都ってすげぇ~なぁ~」

と感動する話---みうらじゅんさんのコラムで読んだ記憶があります(^_^)。


また、今年は扶桑社から『夫のちんぽが入らない』が単行本で出版されたため、話題を集めました。

どーゆーふーにかって?

イヤラシイオジサンたちが、若い女子の書店員にわざわざ、この書名を口にさせようとするのだそう。

「あぁ、なんだっけ。あの『こだま』っていう人が書いた本? なんて言ったっけ?」

「先月、扶桑社から出た本でさぁ、あの、アレだよアレ! なんて言ったっけ?」

「同人誌から一般書籍化された、あのチンチンの本、アレなんて言ったっけ?」

そう、これらはすべて最後に、「なんて言ったっけ?」ということで、書籍名を口にさせようとする魂胆がありありです。

なんと、13万部も売れたんだそうな!(*゚д゚*)


閑話休題。

さて、

依頼はきたものの、それを「探偵」が捜査するテレビ番組の「探偵!ナイトスクープ」としては放送できない---放送禁止用語という自主規制によって、ボツになります。

しかし、

松本さんは京都を中心とする【周圏分布構造】をモノにしたことによって、この依頼を忘れることなく、放送はできないけれど、書籍としてならば刊行できる---地道に研究を進められます。

幸い、『全国アホ・バカ分布考』での印税が3000万円あって、それを原資として自腹で調査研究に邁進(このへん、関西人のリアリズムを感じます)。

今回の「マン・チン」分布でも、やはり京都を中心とした【周圏分布論】という仮説から調査を開始。

そして、こんな境地に至るのです。

----------引用開始

私はテレビ界にあって、自主規制の枠の中で特に何の考えもなく、安穏と仕事をしてきた人間です。

しかし、ひとり静かに勉強を進めるうちに、数百年、千数百年にわたって日本人という民族が、女陰・男根語を命名するにあたって、つねに一貫して品位ある美しい心性をもって臨んできたことを知るに至りました。

そうなると私は、これを日本人の誇りとして、はっきり世に示さない限り、死んでも死にきれない、強い信念に突き上げられるようになったのです。

----------引用終了

彼は、最近の風潮を危惧しています。

テレビを見ると、小林製薬が商品CMにおいて、アソコを指す言葉を「デリケート・ゾーン」なる和製英語で放送規定をクリアしてしまっていること。

出版業界では、「たまごクラブ」・「ひよこクラブ」を擁するベネッセが、赤ちゃんのアソコを「オマタ」と称して、普及に励んでいること。

はたまた、一部においては「ペニス」がラテン語であることから、女性のアソコもラテン語の「バルバ」と称そうという動きがあること。

これらに対し、松本さんは自らの調査研究を踏まえて、

----------引用開始

かわいさ、美しさ、いとおしさを極めつくした「オマンコ」、格調と気品に満ち、究極の表現でもあった「オソソ」は、この研究が端緒となって、再び婦女子の言葉としての栄えある復権を果たすことができるのでしょうか。

(略)

新しい時代に合った、かわいく、愛らしく、品格もあって、誇らしく感じられる、麗しき日本語が生み出されるのでしょうか。

私は女陰語の輝くべき未来を心から期待してやみません。

----------引用終了

と、述べています。

この新書、スタッキング・シェルフの「例の」BOXに置いてあります。


今年一年、ありがとうございました。よい年をお迎えください。


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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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今日のストームグラス(↓)。

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今年最後のオ・マ・ケ。

先日、録りだめてあった古い映画の中から、「スリーメン&ベビー」を見ました。かれこれ30年ほど前のアメリカのコメディ映画です。

すると、どうでしょう。

「ベビー」の「おまん」が人種に関係なく、お饅頭由来の「おまん」であることが目視できるのでした(_ _)。

2階への階段、今月のLP2枚は、ケニー・ドーハム(tp)のこれ(↓)、でした(本日最終)。

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後者(下の画像)に収録されている「ロータス・ブロッサム」、いいですよねぇ、哀愁溢れるトランペット。



先日碧南市藤井達吉現代美術館へ行ってきました。

碧南市市制70周年記念事業での企画展「愉しきかな!人生 老いてますます盛んの画人たち」を見るためです(既に終了)。

次の14人の作品群が並んでいました。

富岡鉄斎(1837-1924)

熊谷守一(1880-1977)

奥村土牛(1889-1990)

中川一政(1893-1991)

猪熊弦一郎(1902-1993)

杉本健吉(1905-2004)

片岡球子(1905-2008)

秋野不矩(1908-2001)

筧忠治(1908-2004)

郷倉和子(1914-2016)

岩﨑巴人(1917-2010)

大森運夫(1917-1016)

堀文子(1918-    )

野見山曉治(1920-   )

鑑賞している皆さんもご高齢の方々が多い(それもご夫婦でいらっしゃってる人)。

ふと、耳に入った言葉(旦那さんが奥さんに向けて喋ったひと言)

「地位も名誉もあってさ、経済的にも恵まれて、好きな絵を描いてりゃあ、そりゃ、ストレスも溜まらんよ。」

そう、ストレスは「健康でご長寿」の大敵なのです。

で、

お昼の時間になったので、館内に併設された「むぎの家」(喫茶スペース)へ。

上記の企画展に合わせて、「ご長寿ランチ」が1日10食限定で提供されているのでした。

私「このご長寿ランチはまだありますか?」

「はい、ございますよ。」

私「じゃぁ、それを下さい。コーヒーもホットでお願いします。」

ランチタイムということもあり、席はほぼ満席(ただ、年齢層が相当高めデス)。

「お待たせしました。」(↓きました、きました)。

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ワンプレートランチのご長寿版ですね。

身体によさそうなものをバランス良く---ということらしい(↓)。

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メインの「高野豆腐のはさみ揚げ」(↓)。

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「美味しゅうございました(by 故・岸朝子ふう)。」


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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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今日のストームグラス(↓)。

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オ・マ・ケ(↓)。12/24、15:26撮影(北岳、仙丈ヶ岳方面)。

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昨日、お問い合わせの電話、

「クリスマスの日のスペシャルなメニューはありますか?」

私「特にご用意していません。シュトーレンがあるくらいです。」

「そうですか・・・・( -.-)( _ _)。」

来客に至らず('A`)。

まぁ、当店は珈琲店ですし、そんなに期待を持たれても自ずと限界があります。

例年、今日しか登場していない【Mr.Duke】(↓)とか、

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BGMがクリスマスソング特集になるとか(↓)、

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それくらいです。

あっ、そーそー、「ジャズ批評」の2018年11月号(上の画像赤○)の特集「クリスマス・ジャズ」で、何枚ものアルバムが紹介されていて、その中に次のような文面を発見。

ピアノ・トリオの面白さを存分に堪能できるクリスマス・アルバムの隠れ金字塔

なんとも大袈裟な・・・・( ^.^)( -.-)( _ _)。

ジャズのアルバム紹介でよく目にする「名盤」とか、「名演」とか、「幻のアルバム」だとか、もうそーゆー表現に食傷している人も多いとは思います。

しかし、上記のように紹介されたピアノ・トリオは、そんな大袈裟な表現よりも前に、私は偶然「発見!」していて、嬉しくなりましたぜ(当店開店当初よりクリスマスの日特集でかけています)。

アルバムタイトル “Christmas”

演奏 Andrzej Jagodzinski(p)

人名が読めない('A`)。「アンジェイ・ヤゴヂンスキー」というらしい。

ポラニア・レコード、そう、ポーランドのジャズ・ミュージシャンです。

アルバムは上の画像で、「ジャズ批評」とチャーリー・ブラウンの右側、峰不二子の上にあります。

オ・マ・ケ(↓)。

今日はクリスマス・イブだから祝日ではありません(念のため)。
何かカンチガイしている人のための、私の4年前のブログ(へのリンク)。ご参考までに。

「下町ロケット ヤタガラス」の最終回を見ていたので、裏番組のNHKスペシャル「東京リボーン」を録画、今朝、ちょこっとはじめの部分だけ見ると、

そこには『AKIRA』が映し出されていて、吃驚(↓)。時代設定は、2019年。場所は、ネオ東京。

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1982年から連載が始まった『AKIRA』の第1巻では、上記のようなコマと台詞があるのです。

そして、大友克洋先生登場(↓)。

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2020年、オリンピックに向けて開発が進む東京では、大規模開発進行中のプロジェクト数は300超だそうな。

こーゆー世界を見ることが「ワクワクする」---そーゆーふーでなければ、もう、過去の人なのかもしれません。

勿論、当店では

大友作品は赤棚に置いてあります(↓)。

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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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今日のストームグラス(↓)。

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オ・マ・ケ(↓)。大友克洋作品を目にしたのは、昨年のこれ(↓)以来です!

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12月19日に放送された「ホンマでっか!?TV」の2時間スペシャル。

その中のコーナー「ホンマでっか!?さんまのベストバイ」の第2位に、MOVAサテライトグローブがランクイン。

実は、当店でもデザイン違いのものが・・・(↓)、

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窓辺で回転しております。

関連して、門倉先生と武田先生がコメントした永久磁石で浮いている地球儀も(↓)、

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こちらは、19:00以降に「点灯」することにしています。

一昨日(12/21)のブログのオ・マ・ケで触れた「飛脚のクロネコ」(↓)。

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「週刊文春」12/6日号での覆面座談会を思い出しました(↓)。

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当地のような辺地でも、なんとか人並みの生活やお店の営業ができている背景には、宅配便の存在が大きい---紛れもない事実です。

それにしても、勤務時間終了後に「勤務時間中に取れなかった休憩時間分、会社に残って休め!」って、そこまで、拘束されるのか(人間心理として、一刻も早く帰りたいんだから、そりゃぁ少なめに申告しますぜ)。

こんなことしてたら、配達してくれる人、いなくなっちゃうのでは!---などと、心配になります。

私も、極力再配達にはならぬよう、努めています(年末年始は、不要不急な「ポチッ!」となは止めよう(^_^))。


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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。日本列島、今日から明日にかけては、ところによりホワイトクリスマス(らしい)。

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今日のストームグラス(↓)。

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2006年から連載が始まった『海街diary』 吉田秋生著。

2015年には是枝裕和監督により実写映画化もされた、あの作品が、先週発売の第9巻で完結しました(第8巻が出てから1年と8ヶ月か)。

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「帯」には、【完結!!】の文字。

足かけ12年か。

この間にマンガで描かれたのは「蝉時雨のやむ頃(第1巻)」、浅野すずが中学1年生の夏休みから、中学校を卒業する3月まで、2年と8ヶ月でした。

吉田秋生さんは「すず」の成長を丁寧に描いていて、幸田家の三姉妹の群像劇とも合わせ、腹違いの末娘であるすずが家族になっていく様子を、心の機微を絵で読ませる卓越した「間と空間感覚」で表現していました。

そして第9巻には「番外編」が一編、「通り雨のあとに」。

「三姉妹+すず」の父の十三回忌の年が描かれます。本編完結してから、10年後のお話。

すずの口から、「私ね、結婚するの」

26歳のすずが描かれているのでした。

全巻を並べてみましょう(↓)。

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もう、おわかりでしょう。舞台の「海街」=鎌倉であることが、この物語の大きな構成要素だったのです。

あぁ、鎌倉か、行きたくなりますね、『すずちゃんの鎌倉さんぽ』を片手に。

『海街diary』はスタッキング・シェルフに置いてあります。


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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。今日はこんなにも天気がいいのに、明日は雨らしい('A`)。

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今日のストームグラス(↓)。

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オ・マ・ケ(↓)。『海街diary』最終話に出てくる宅配便の人のユニフォームに注目。

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飛脚の格好をしたクロネコマーク(^_^)。

定期購読誌のうちのひとつ、「TRANSIT」。

雑誌なのに一冊1800円+税というお高めの設定。でも、それだけの内容が詰まっています(コアなファンに支持されているのでしょう)。

季刊なので、年4回刊。今年で創刊10周年だそうで、最新刊は第42号、特集は「韓国・北朝鮮」。

で、

創刊10周年を記念して、定期購読者限定でオリジナル・トートバッグが一緒に送られてきました(↓)。

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無漂白で、エコマーク付き。MADE IN INDIA---「TRANSIT」らしいですね。

先日の、メルティ・キスのバッグといい、こーゆーのは意外と溜まりがちです。

じゃぁ、実際に自分で使うのかというと、そーゆー訳でもない。

概して、ノベルティ・グッズはそーゆー傾向にあるように思います。

ここで、ふと、思いついたこと。

その間を繋ぐビジネス、成り立つんじゃないか?

私のように、手許にあるものの、使わない人。一方、そーゆーノベルティ・グッズを欲しかったけど、手に入らなかった、でもまだ欲しいと思っている人、こーゆー人がどこかに、居るはず。

よくよく考えてみると、もう、そーゆー仲介ビジネスは、ありました。

昔ヤフオク、今メルカリ---です(私はもうどっちもやってないや)。

「競取り」ビジネスとは、いいところに目をつけましたね。


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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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今日のストームグラス(↓)。

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今年、なんと35年ぶりに続刊(!?)が出ました(とはいえ、もうまったく別の書籍と捉えてもいいでしょう)。

それが、これ(↓)。

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『ホイチョイのリア充王 遊びの千夜一夜物語』 ホイチョイ・プロダクション著(2018) 講談社刊

「帯」に【新・見栄講座】とある通り、本家の(前作の)『見栄講座』が存在していて(上の画像の下の書籍)、その出版年は、昭和58(1983)年です。

これからバブルへ向かう、勢いのあった80年代の出版です。

(因みに『見栄講座』は、小学館刊。)

で、

この2つの時代を知っている人(ホイチョイ・プロダクション)が「今」を体験して、「あの時代」と較べてみると・・・・・・。

『リア充王』の最初のページにあるこの表(↓)、

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数字が示すそのリアルな変化(減少率)に、愕然とするのです。

まずは、この現実から。

----------引用開始

1980年、松任谷由実さんが、アルバム「サーフ&スノウ」を発表。

女性たちが神と崇めるユーミンが、「これからはサーフィンとスキーよ」というご託宣を歌で与えたことが、その後のレジャー・スポーツの隆盛を決定づけます。

1985年、関越・東北自動車道、上越・東北新幹線が開通し、スタッドレス・タイヤ、スキー宅配便、高速リフトといったものが次々に登場すると、空前のスキー・ブームが到来(このブームが一番大規模でした)。

さらに、東京ディズニーランドの成功を見て「若者の遊びは商売になる」と考えた企業家たちがジャブジャブ投資し、日本全国に、ゴルフ場、ヨット・ハーバー、オート・キャンプ場、人工波でサーフィンができるプールから、果ては全長490メートルの人工スキー場まで、あらゆる種類のレジャー・スポーツ施設が建設されます。

そして、それらの施設がちょうど完成した頃、バブル景気が崩壊しました。

それから後は底なしの不況です。

不況の二十数年間で、日本のレジャー・スポーツ人口は右肩下がりに減り続け、スキー人口は1860万から330万に、テニスは1380万から570万に、ゴルフは1440万人から550万人に減少。

ウィンド・サーフィンやパラグライダーに至っては参加者が1万~2万人前後にまで縮小しています。

若者はほとんど外出しなくなり、日本は、20代の若者の1ヵ月の移動回数が70代のそれより少ない(それも通勤・通学を入れて!)という、凄まじい引きこもり大国になりました。

いかに若者が金と希望を失くして家に引きこもるようになったか、そして、いかに家から一歩も出ずに楽しめるゲーム、ネット、通販が発達したか--近年のこの国の変化には、目を見張るものがあります。

その変化があまりに急だったため、日本人は、この国のレジャー・スポーツが、バブル期にインフラは整えられているわ、その後のデフレで料金は安くなっているわ、だのに、若者がまったくやらないのでフィールドはガラ空きだわ、今、再び始めない手はないと思えるくらい恵まれた状況にあることを、すっかり忘れてしまっています。

そのことを再認識していただくために書かれたのがこの本、というわけです。

----------引用終了

で、

ホイチョイ・プロダクションは、「千夜一夜物語」ふうに、#1スキー、#2サーフィン、#3スクーバ・ダイビング、#4ゴルフ、#5テニス、#6キャンプ、#7ルアー・フィッシング、#8パラグライダー、#9カヌー、#10乗馬、#11ウィンドサーフィン、#12セーリンブ・クルーザー、#13マウンテンバイク、#14オートバイ、#15スノーボード---の「今」を教えてくれます。

これらは雑誌「おとなの週末」に連載されていたものを再取材してまとめたものなんだそう。

かつてこれらのスポーツに首を突っ込んだことのある人たちからしたら、そして、その後、ず~~~~~っとご無沙汰していたとしたら、「今」のその進化に驚くはず。

でも、

ホイチョイ・プロダクションは「あとがき」で次のように記しています。

----------引用開始(強調BLOG主)

日本に、バブル期のようなレジャー・スポーツ・ブームが再び起こるとは、到底思えません。

今の日本の若者は、下の世代から年金で支えて貰うことができず、自分の将来の収入に希望が持てないため、ひたすら外出を控え、金を使わず、貯蓄に励んでいます。

そんな若者を、金のかかるスキーやテニスのフィールドに引っ張り出すなんて、酷な話です。

本文で指摘した通り、錦織圭ブームが来ようが、平野歩夢が冬季五輪で大活躍しようが、若者のテニス人口やスノボ人口はピクリとも増えない、というのが実情です。

ならば、かつてスキーやサーフィンを流行らせたわれわれが責任をとって、せめて自分の子供だけでも無理して引き込むしかありません。

ご同輩、思い出してください。

太陽の下で時がたつのを忘れ、まぶたが痛いほどの白い雪の上を滑ったり、光るしぶきにテイクオフしたりした、あの頃のことを。

あの輝く時間を、自分の子供たちにも体験させてあげようじゃありませんか。

ボクらも、この冬は、しばらく離れていたゲレンデに戻るつもりです。

そう言えば、ラングの靴とロッシの板、どこにしまったかなあ。

----------引用終了

ラングとロッシ(ロシニュール)、懐かしい名前が最後の最後に出てきました(^_^)。

35年---それは、ひとつの世代が次の世代にバトンを渡すことになる時間の間隔なのでしょう。

この間にあの輝く時間を、自分の子供たちにも体験させてあげようと思いつつも、それができる人々とそうでない人々へと日本の社会は変化してしまいました。

オカネのかかるスポーツでなくても楽しめる---皆さん、知ってしまったのでしょうね。

ひとつの時代の終わりは、また、次の時代の始まりでもあります。今はこれらのスポーツ以外にも、もっと他のジャンルにおいても、たくさんの選択肢があり、少子化と相まって、各スポーツや分野では「参加人口」の奪い合いの様相も生じるのではないか?---そんなふーにも思う、オジサンの杞憂。


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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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今日のストームグラス(↓)。

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オ・マ・ケ(↓)。雪線はこのへん(↓赤線)。12/17、15:31撮影。

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