先日、最寄りの書店へ行ったときのこと。
新刊本が並べられている平台の上、今日の標題の「帯」のついた書籍が目に入りました。
見ると、
青木先生が執筆された本(↓)。
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昨年10月、著作を当店に献本していただいた際に、表紙の文字

青木隆幸著作集1

が目に入り、「これって、若しかして以下続刊ですか?」などと伺ったら、お茶を濁されていましたが、実は、こーゆー話が進んでいたのですね。
論文等を多数著しておられるので、その中から「満州」関連のものを一冊にまとめたもの。
南信州新聞の記事や県立歴史館の研究紀要、満蒙開拓平和記念館オンライン講座等々から。
中でも「長野県民の満州移民」の全体像をわかりやすい平易な言葉でまとめていた

第6章 果てしなく黄色い花咲く丘で

は、塩尻市の広丘公民館での講演を活字に起こしたもので、臨場感が伝わってきます(「平出博物館紀要」に収録)。
知らないコトの指摘がいくつもあって、
・長野県桔梗ヶ原女子拓務訓練所が塩尻にあって、「大陸の花嫁」養成所的な位置づけだった。
・「義勇軍」関連資料に足を踏み込もうとすると、現在でも、ものすごく大きな抵抗に遭うこと。
・県立歴史館の平成24年度春季企画展では「長野県満州開拓史 名簿編」を参考に、33000人分の長野県から満州に渡った一人ひとりの名前(と出身市町村名・性別・昭和20年時の年齢・消息)を、Excelデータ化。それをしたのは、青木先生。

「おわりに」の中で指摘されていること3つ。
①いま「最も弱いものが加害者になる社会」ができつつあるという指摘(=満州移民と今の若者の姿が、重なって見えるという)。
②人任せにせず、「塩尻のことは塩尻で語る(=地元で起きたことは地元で語り継いでいく)」。
③そもそも満州移民は必要だったのかという「歴史のIF」を考えていくことが必要。

この本は青木隆幸著作集1と共に「一冊でも倒れないブックスタンド」に置いてあります。

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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。
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今日のストームグラス(↓)。
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オ・マ・ケ(↓)。昨日14:52撮影の南アルプス・荒川岳。昔より「高くなって」きているように思うのだが・・・。
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