これまでの人生で、2日間で4回も教会に足を運んだことはありませんでした。
キリスト教徒でもない私が教会へ足を踏み入れるのは、だいたい観光地にある教会です。
前回はいつだっただろうと思い出すと、たぶん4年前。
長崎の大浦天主堂あたりでしょうか。
それ以来、神社仏閣へは行っても、教会には行ってないと思います。
2日間で延べ4回行った教会は「ルーテルむさしの教会」と「阿佐谷聖ペテロ教会」。
というのも、以前から気になっていた【阿佐谷ジャズストリート】にようやく足を運ぶことができたからです。
今年で18回を数えるこのイベント、「行政から一切お金をもらっていない」と主催者の方が言っておりました(おんぶにだっこのイベントは、「金の切れ目が縁の切れ目」というのをあちこちで見てきました)。
地元のお店・商店街が「下から」作り上げていった感があります。
なぜなら、阿佐ヶ谷にはコンサートができるような大きなホールがありません。
代わりにあるのは「中杉通り」の並木道。これを活用しない手はありません。
ロックフェスは今や動員数が○万人規模で行われるために、リゾート地を中心に行われていますが、ジャズフェスはそんなに裾野が広くないので、「都心」や「市街地」でもじゅうぶん成立します。
ただ、路上だけでは「雨天対策」も考えなければならないので、「屋根」のついた会場もいくつかは必要になります。
で、阿佐谷ジャズストリート。
阿佐ヶ谷駅に到着し、改札を抜けて南口に出ると正面で「パッパラーパラパラ~~」と鳴っています。
プログラムをいただいて音の鳴るほうへ(スタッフの方々が、親切)。

↑HIBI★Chazz-K
ソプラノサックスを吹いているのが、ひび則彦。
かと思うと、ストリートを「ジャズウォーク」している【ニューディキシーモダンボーイズ】がいます(↓)。

→ご高齢の方から若い人まで・・・・・・・。
「屋根」のついた会場がバラエティに富んでいます。
はじめに書いた教会もそのひとつ(いや、厳密には4つの教会が会場になっています)。
他にも、神明宮能楽殿、河北病院看護専門学校講堂、杉並学院SGホール、阿佐谷地域区民センター会議室、新東京会館3Fホール(ここは宴会場ですね)、産業商工会館講堂、杉並第一小学校体育館、阿佐ヶ谷中学校体育館、細田工務店---
がパブリック会場となっています(有料の会場)。
これとは別にストリート会場として、
阿佐ヶ谷駅北口パサージュ前、南口噴水公園前特設ステージ、パールセンター、すずらん通り、杉並区役所前、世尊院幼稚園第二園庭・・・・・・・。
とまあ、「まちじゅう音楽祭」的な展開です。
会場は53カ所、参加グループは195組、人数にすると1300人の演奏が2日間で繰り広げられたのだそうです(翌日の新聞記事より)。
事前に前売り券を購入し、プログラムとにらめっこしながら、次の会場へ足を運びました。
ストリート会場は、こんな感じ(↓)。

で、パブリック会場は、演奏中の撮影は×なので、開演前に「パチッ」とな。
最初に行ったのは、阿佐谷地域区民センター会議室。
稲葉国光トリオ+三森万輝。
普段は会議室として使用しているであろう会場のパーティションを取り払って、98席を確保。プレイヤーとの距離が近い!
続いて、阿佐ヶ谷駅からはいちばん遠い、ルーテルむさしの教会へ。

↑ルーテルむさしの教会(定員200)。イメージ通りの礼拝堂内部でした。
ここで、野口迪生カルテット+亜樹山ロミの演奏。
野口迪生カルテット、プレイヤー4人の総合計年齢254歳!には思わず(*^▽^*)(*^▽^*)(*^▽^*)。
お元気で何よりです。
続いて、阿佐谷聖ペテロ教会へ。

↑正面にある間接照明の十字架が印象的です(定員144)。
ここでは鈴木良雄BASS TALK(b、p、per に fl という組み合わせが新鮮)。
実は鈴木良雄BASS TALK、2012年11月09日に長野県駒ヶ根市の安楽寺にてライブが予定されていて、「行こうか?」どうか迷っていたのです。
メンバーもこの“BASS TALK”ですし。
それをこの教会(!?)で聞くことができました。
ルーテルむさしの教会も、阿佐谷聖ペテロ教会も、天井が高い!!
2日目には、ここで立石一海トリオ。“GHIBLI meets JAZZ”のアルバムで注目のトリオ。
と、Mike Price Jazz Quintet。
原信夫とシャープ&フラッツのソロトランペットプレイヤーだったMike Priceを中心に、メンバーの4人の「ド」迫力の大音量ジャズのパワフルさ!
(隣が民家なので、20:00以降の演奏は、なし。)
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神明宮能楽殿では、「山下洋輔 solo & more」。

↑能楽殿にグランドピアノとドラムスセット!!
2ステージ目を見たのですが、1ステージ目の観客は700人オーバーだったそうな。
山下洋輔がsoloで“I remember April”。
この曲で始めることにしているのだそうです。
& more のメンバーも凄かった。
per の熊本比呂志は「手」でドラムスやシンバル、ハイハット叩いてるし、Vin の太田惠資はトルコ語で歌い出すし・・・・・・・。
曲の合間のMCで。
NHKの番組制作で、山下が作曲した“クルディッシュ・ダンス(KURDISH DANCE)”のリズムや音階が、「クルド人」にもあるのかどうかを現地に行って確かめるという企画があったらしい。
当時は、トルコ国内には「クルド人」という人々は存在しないということになっていて、「クルディッシュ・ダンス」を音楽祭で演奏する際に、「クルディッシュ・ダンス」の「クルド人(由来)の」という部分を、“Turkish”にしてほしいとの圧力があったとか・・・・・・・。
「現在は、もう大丈夫ですけどね。」
とのこと。
(2ステージ目ということもあり)アンコールでは、
「こんなメンバーで、こんな時にしか演奏できない曲を・・・・。」
で、「コーヒールンバ」を演奏。
思ったこと。
フリージャズはCD化されたものを「忍耐強く」スピーカーの前で聞くものではない。目の前のライブでプレイヤーの表情や仕草、アクション、プレイヤー同士の息の合わせ方や、Improvisationを直接見ていれば、「飽きない!」ということ。
堪能いたしました。
2日目は立石一海トリオを見たあとは、杉並学院SGホールへ。
そう、杉並学院はあの石川遼の母校。
ミーハーな私は、その学校へ行ってみることにしました。中央線高円寺駅と阿佐ヶ谷駅のちょうど中間あたりで「杉並学院」の建物と文字が見えるのですが、直接足を運んだのは初めて(ふつう、用事ないし)。

↑積み木のような校舎と配色。

↑この日は「入試説明会」も同時開催中。

↑杉並学院中学高校の吹奏楽部の演奏が「無料」なのです。開演丁度に行ったら定員196のSGホールは「満席」。
生徒の保護者と思われる人々が、ビデオで撮影しているので、私も「パチッ」とな。
校内にキャパは200ほどだけどコンサートのできるホールがあるというのは、私学ならでは。
阿佐ヶ谷駅まで戻って、杉並第一小学校体育館へ。
ここでは小林陽一&JJM(Japanese Jazz Messenger)+サラ・レクター(vo) を体育館に並べられたパイプ椅子で鑑賞。
その後、新東京会館3Fホールにて大橋美加+松尾明トリオ。
19:00過ぎ。
駅南口噴水公園前特設ステージでは、下田卓カンザスシティバンドKC10が終わりを迎えておりました。

さすがは18年の歴史を刻んできた地域密着のジャズストリート。
大物の外タレをメインに据えて、あとはお茶を濁すような地方のジャズ祭とは「層の厚み」が違うことを実感しました(なんせ、1300人ものプロ、アマミュージシャンノ演奏が2日間続くのですから)。
金曜・土曜開催、で日曜日は後片付けという日程も当初??でしたが、私としては「ありがたい」阿佐谷ジャズストリートでした。
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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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