池上彰氏は今、引っ張りだこですが、そんな彼を東京工業大学がリベラルアーツセンター長として招聘したのは、2012年のこと。
理系の名門校がどうして、池上彰氏を招いたのか?
で、池上彰氏もそれに応じたのか?
以下の伊賀健一学長の話をきいて(読んで)、納得しました。
-----------------以下引用
数年前にヨルダンを訪れました。
山を見ると、山沿いにまっすぐな線が入っているように見えます。
これは羊が草を食べた跡です。
羊はまっすぐに前の羊に従って歩くので、だんだんと草がなくなって、後から来る羊は草がなくなり痩せてしまいます。
この羊の集団に山羊を少し入れるのだそうです。
山羊というのはいい加減で、ふらふらとランダムに草を食べて歩きますから、羊まで一緒になって、草をいろんなところに食べに行くようになります。
すると一直線に食べ尽くしてしまうということがない、つまり、異質な山羊という存在を加えることは、羊という集団にとっていいことなんですね。
以上はいまのヨルダンに関する知識です。
ヨルダンという国は、中東にあります。
石油が出るわけではありません。
有名なのはモーゼの遺跡、南端にあるペトラ遺跡、死海でしょうか。
1900年代の初めに、オスマン帝国の統治からアラブ諸国が独立したのですが、同時にイスラエルも作られました。
それから百年が経過したわけで、歴史、地理、宗教をよく知らないと、今起きていることの本質が見えてこないものです。
学生諸君には、知識を得ると同時に、ことの本質を理解して欲しい。
その思いもあって、このセンターの準備に取り組んできました。
大いに期待をしています。
みなさんも、どうか応援をよろしくお願いいたします。
-----------------引用終了
池上氏も多忙な中ではあるものの、センター長を請けたのは、これからの日本をしょって立つ科学者の卵たちを、「羊(専門バカ)」にさせてはなるまいという使命感にも似た覚悟があったからなのでしょう。
組織や社会の中で、自らの役回りが他の人に代替不可能である人間だからこそ、引く手あまたなになるのでしょうね。
それには人材ではなく「人財」にならないとだめですが、そうなるためには経験の深さ・長さが蓄積してはじめて、評価されるものです。
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どうでもいいことですが、今日イオンでレタスの販売価格を見たら1個[398円]!!!!!!!!!
「えっ!」
今日の南アルプス(↓11:00撮影)。今朝は暖かでした(飯田での最低気温はちょうど零度)。

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