自家焙煎を謳っているお店では、立派な「お釜」があって5kgや10kg規模で本格焙煎しているところがほとんどです。
「お釜」には国産の雄“FUJI ROYAL”とか、アメリカ製なのにドイツっぽい名前の“DIETRICH”とかの会社があります。
中には井上製作所という「通」好みの所にオーダーして、カスタマイズされているところもあります。
だいたい焙煎機1台でクルマ1台分のお値段といっていいいでしょう(機種にもよりますが、それはクルマも同じこと)。
そんなハイソな世界とは無縁の当店では、
「手回し焙煎機」
で少量ずつ焙煎をしております。
何を使用しているのかというとUnionののコーヒーロースターです。
せいぜい一度に500gしか焙煎できません(まあそれでも銀杏煎りよりはいいですが)。
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これに関しては、かれこれ20年以上も前の強烈な記憶があります。
いまでこそ東京の自家焙煎珈琲店の名店となっている表参道の「大坊珈琲店」。
若かりし頃、お店の開店時間後すぐに伺ったことがあります。
するとどうでしょう、店内はもうもうと煙りだらけ。
大坊さん、店内(厨房内)で手回し焙煎機を回しながら焙煎中だったのです。
ちゃんと換気扇が回ってはいるものの、その排気だけではじゅうぶんではなく、厨房内から店内隅々まで白い煙が立ちこめている状態。
(今はどうなのか、知りませんが・・・・・。)
ですから店内に置いてあった文庫本は背表紙が(タバコの煙による)ヤニ色ではなく、珈琲焙煎時の煙によって、「茶色」に変色していました(これは、いまでも、そう)。
そのときの手回し焙煎機の印象が脳裏に焼き付けられたこともあり、
「まずは、手回し焙煎機から。」
ということで、これ(↓)を現在使用中です。
当店でも日によっては、午前中の焙煎によって店内にニオイや煙の存在を感じる場合があるかもしれませんが、「そうゆうこと」ですので、何卒ご理解をお願い申し上げます。
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