新潟市立美術館でいま、「山口晃展(老若男女ご覧あれ)」(またまた澱エンナーレ)が開かれています。

期間は9月29日まで。

(その後、群馬県立館林美術館へ巡回だそうです。)

今年の3月、横浜美術館で開催中であったにもかかわらず、見そびれてしまったことから、「追っかけ」です。

展示は、

第Ⅰ章 時間を旅する

第Ⅱ章 挿絵の仕事

第Ⅲ章 澱エンナーレ-山口晃のひとりトリエンナーレ

第Ⅳ章 都市の風景

+ ドナルド・キーン 『私と20世紀のクロニクル』

で構成されています。


展示会場に入って真っ先に目に入る作品、「當世おばか合戦(「世」は旧字体)」(1999年作品)は詳細を見ていくと、もう笑いをこらえずにはいられないくらい楽しい作品です。

また「自由研究(柱華道)」(2008年作品)も、目から鱗の作品。

一般的に「美観を損ねる」として都市景観の悪者扱いとなって久しい「電信柱・電力柱」。

ところが、1890(明治23)年頃に登場した「電柱」は、当時、きわめて美的なものであったのだそう。

当時、政府は一国の街路を飾るのに相応しい装柱とするよう、各方面に下達。

その一端を担ったのが華道家であり、関東では遠州流、関西では池坊という「華道」の皆様だったのです。

彼らはどうしたのかというと、電柱の間隔から装柱具の配置、配線の具合までを、電柱の機能を踏まえた上で美しく仕上げていくのでした。

のちのち、これらの作品群は「柱華道」「柱上立華」と呼ばれていくようになります。


知りませんでした。

これらの作品群、「機能は究極的に美である」ということを証明しているようでもあります。

第Ⅳ章の都市の風景では代表作「百貨店圖 日本橋三越」・「Tokio山水(東京圖2012)」・「東京圖 広尾-六本木、六本木昼図」・「大阪市電百珍圖」・「邸内見立 洛中洛外圖」が展示されておりました。

消失点のない遠近法のような鳥瞰図の大迫力。

作品集を購入してきましたが、やはり実物の迫力には勝てません。

で、

その中か「邸内見立 洛中洛外圖」のポスターをを購入(↓)、

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ルーペも置いてありますので、とくとご覧ください。

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