毎週木曜日(時折水曜の日もあり)は週刊文春の発売日なので買いに行ってみました・・・・・・・。
このエリア(飯田下伊那地域)には、今日の午前中までに配送されてきていません(スーパー、コンビニ、書店とも・・・・(T-T))。
Fujisan.co.jpで定期購入している an・an も水曜日発売なのですが、今日のクロネコメール便でも到着しておらず。
19日(昨日)発売のKURAは、今日クロネコメール便で届きました。
というように、書籍の物流もまだまだ「完治」していません(高速道や国道、そしてようやくJR中央東線も復旧したのに)。
で、
今日のタイトル。
『モダンガール論』 斎藤美奈子著(2000) マガジンハウス刊(現在は文春文庫)
を最初から読んでみると、明治以降の女性史を「欲望史観」で読み解いています。
おばあちゃんもお母さんも、お姉さんも、みんな同じ夢を抱えてきた---という帯コピー(マガジンハウス刊の単行本)の指摘する「夢」とは・・・・・・・。
以下、引用します。
-----------------引用開始
女の人にとっての高度成長とはなんだったのだろうか。
私はこう考える。
高度成長は、貧乏人に敗者復活戦のチャンスを与えたのだと。
戦前の良妻賢母思想なんてものは、たかだか絵に描いた餅であり、大多数の女性はその恩恵に浴してなどいなかった。
その夢が宙ぶらりんになったまま、戦時中、彼女たちは男子の不在を埋めるために「男役」をしなければならなかった。
せっかく平和な世の中になったのに、まだ「男役」をつづけろっていうの?
いやよ、そんなの。
あたしの夢を返してよっ!
高度成長は、こんな庶民の娘が成り上がる(階級を上げる一機会をつくったのだ。
もちろん戦前に主婦への道を夢みた世代はもう手遅れだ。
しかし、彼女たちは考えた。
せめて娘(孫娘)にだけはあんな苦労をさせたくない。
戦後世代の娘たちも考えた。
お母さん(お祖母ちゃん)みたいな人生だけはぜったいにいや!
かくして、高度成長期の女性の動向は、こんなふうにまとめることができる。
(1)女子の高学歴化(=女学生の急増)
(2)未婚女性のOL化(=職業婦人の急増)
(3)既婚女性の主婦化(=専業主婦の急増)
どこかでみたような気がしませんか。
その通り。
これは半世紀ほど前に都市でおきていたこととそっくりなのだ。
けれども、かつてのそれは一部の中産階級だけの話。
こんどはちがう。
右肩上がりの経済成長を背景に、下町や農村に住む庶民の娘たちまでが、女学生→職業婦人→主婦の出世コースにわれわれもと押し寄せたのである。
この動きを誰が止められただろう。
望んでも手のとどかなかった夢の暮らしが、やっと手に入るのですぜ。
-----------------引用終了
明治以降に発行された雑誌や新聞を丹念に読み込み、ちゃんと論拠を示しながら「欲望史観」という角度で女性の近代史を読み解いています。
高度成長でそこそこ豊かになった中間層の「欲望」が、そのまま親や祖父母世代に「夢」だった現実を手に入れたということでしょうか。
これは雑誌「鳩よ!」(マガジンハウス刊)に連載されていたものをまとめたものだという。
「詩」の月刊誌というジャンルにおいて、斎藤氏の「モダンガール論」は内容的に「あれぇ?」という感想を抱いていた人は多かったのではないかと勝手に思うのですが、それは余計なお世話なのかも。
2001年以降の21世紀女性史(まだ14年しか経っていないけど、その月日はコンピュータの世界の如くドッグイヤー的だし)を、彼女だったらどのように切り取ってくれるのか?
そっちのほうも興味があります。
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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。
今日のストームグラス(↓)。
屋根の雪とつらら、ここ(↓)まで垂れ下がってるのに、まだ落ちません。
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