丁度1年前の4月30日、東京・お茶の水のワテラスでジャズオーディトリア2013がありました。
あれから1年。
今回は大阪城西の丸庭園で、INTERNATIONAL JAZZ DAY GLOBAL CONCERT 2014 OSAKA が開催されるという。
4月12日私宛のメールにて、チケット購入確認。

主催はUNESCOなんだけど、チケットの発行一切合切は「大阪観光局」が取り仕切っているらしい。
共催として、大阪府・大阪国際音楽フェスティバル実行委員会の名前があるものの、運営は「大阪観光局」。
チケットはぴあやローソン・ロッピー、e+等での販売はせず、大阪観光局がつくったウェブサイトでネット購入することになっている。
が、ネットで申し込み→チケット発券メールの受信で、予約できたことを確認→チケット代を指定の銀行口座へ振り込み→入金確認後、簡易書留でチケットが郵送されてくる---という手順とは・・・・トホホ。
で、
行ってきました。

そもそも・・・・・・・。
2011年にUNESCOの親善大使に任命されたハービー・ハンコックが、世界的規模でジャズの価値を共有するプロジェクトを提案し、その年のUNESCO総会で4月30日を「インターナショナル・ジャズ・デイ」と定めることが宣言されました。
UNESCOがハービー・ハンコックの提案に乗ったのには、次のような理由があると言われています。
アメリカで生まれたジャズは、アフリカのリズムや伝統にそのルーツを持ち、ヨーロッパ音楽の様式によって表現され、世界各地の文化の中でそれぞれの進化を遂げていきました。
それ故、UNESCO事務総長が「ジャズは、UNESCOの精神をかたちにしてくれる」と語っています。
UNESCOの最初の“UN”が示すとおり“United Nations(国連)”の組織としてのUNESCOは、ジャズが国際社会において、平和と結束、対話、人々の協力関係を推進する力、教育的なツールになることの価値を見いだしたのでしょう。
一般的なジャズフェスティバルが「興行目的」なのに対し、このジャズ・デイはいわば「オリンピックの精神」に近いものと理解したほうがいいらしい。
ということで2012年は、
パリのユネスコ本部での祝賀イベント、ジャズの発祥の地とされるニューオーリンズのコンゴ・スクェアでの日の出コンサート、数十人もの世界的に有名な芸術家を集結させたニューヨーク市の国連総会ホールでのグローバル・コンサートという3つのプログラムを実施。
2013年は、
トルコのイスタンブール市をホスト・シティに設定し、ジャズ教育関連プログラム、および世界文化遺産のトプカプ宮殿中庭にある教会「アヤ・イリニ」を会場に、スペシャルコンサートを開催。
東京・お茶の水のワテラスで開催されたジャズオーディトリア2013は、このアソシエイト・プログラムだったのです。
そして、第3回目が「大阪城西の丸庭園」。
でもどーして「オーサカ」?
どうやら大阪観光局の招致活動が実ったらしい(「大阪をアジアでのジャズのハブとしたい」)。
(1920年代の大大阪時代:東京よりも人口が多かった時代には大阪がジャズの最先端でした。関東大震災による影響もありますが。)
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さて、出演者は以下の通り。
秋吉敏子/Toshiko Akiyoshi (pf)
ジョン・ビーズリー/John Beasley (pf)
クリス・バワーズ/Kris Bowers (pf)
ハービー・ハンコック/Herbie Hancock (pf)
小曽根 真/Makoto Ozone (pf)
ディー・ディー・ブリッジウォーター/Dee Dee Bridgewater (vo)
ロバータ・ガンバリーニ/Roberta Gambarini (vo)
レイラ・ハサウェイ/Lalah Hathaway (vo)
グレゴリー・ポーター/Gregory Porter (vo)
オウモウ・サンガル/Oumou Sangare (vo)
スティーヴ・トゥーレ/Steve Turre (tb)
テリ・リン・キャリントン/Terri Lyne Carrington (ds)
T.S.モンク/T.S.Monk (ds)
テオ・クロッカー/Theo Croker (tp)
日野皓正/Terumasa Hino (tp)
黒田卓也/Takuya Kuroda(tp)
ロイ・ハーグローブ/Roy Hargrove (tp)
クラウディオ・ロディッティ/Claudio Roditi (tp)
ケニー・ギャレット/Kenny Garett (sax)
ウェイン・ショータ?/Wayne Shorter (sax)
コートニー・パイン/Courtney Pine (sax)
ルー・タバキン/Lew Tabackin (sax)
トロイ・ロバーツ/Troy Roberts(sax)
ジェームス・ジナス/James Genus (b)
マーカス・ミラー/Marcus Miller (b)
エスペランサ・スポルディング/Esperanza Spalding (b)
アール・クルー/Earl Klugh (g)
ジョン・スコフィールド/John Scofield (g)
ジョナサン・バトラー/Jonathan Butler (g)
ジョー・ルイス・ウォーカー/Joe Louis Walker (g)
クリス・トーマス・キング /Chris Thomas King (g)
シーラ・E/Shelia E (per)
ピート・エスコヴェード/Pete Escovedo (per)
オープニングは、HIDANO Shuichi & TAIKO masters(これは公式パンフレットにもクレジットされていませんでした)。
日本人は秋吉敏子・小曽根真・日野皓正・黒田卓也の4名。
最後の黒田さん、大阪出身ということもあるが、日本人初のUSブルーノートと契約、NYで活躍中のtpだそう。
主催者挨拶で、
政府を代表して、(安倍総理欧州歴訪中のため)自民党の世耕弘成氏(大阪が地盤ですし)。この時は大きな会場の反応はなく、続いて松井大阪知事。
「あぁ~(溜息)。」
それもけっこう「なんでおまえがここで出てくるねん!(`_´)」的な感じ。
挨拶が終わって後ろの席から
「今回はあんな長い挨拶ようしたなぁ~。」との声。
プロジェクターに映し出される画面では、カメラ目線ではなく「カンペ目線」は明らかでした。だからですよ。
プロジェクターには同時に英訳文が出ていましたから、予め用意された日本語の原稿の棒読みです。
会場内では“BE-ING”のスタッフジャンパーを着た人が何人もうろうろしながら
「会場内は録音撮影は禁止されています。ケータイ、スマートホンは電源を切って、バッグへお仕舞いください。」
と連呼。
なので、様子はABC(朝日放送)のページより(↓)。

30名を超えるジャズ、ブルースのミュージシャンがグループで1曲ずつ。
それはそれは、ゼ・イ・タ・クなステージです。
公式映像はこちらから。
YouTubeでも。
ライトアップされた大阪城はヨーロッパ目線からしてみれば、exoticism そのものでしょう。その庭園内でのジャズ演奏。
これは招致活動においては、アピールの目玉になったものと思われます。
たぶん、こんな組み合わせはもうみられない---そんな場に居合わせるという僥倖。
それこそが、ライブの醍醐味。
19:00-21:20
1曲ごとのセッティングの間がもう少し上手くつないでくれれば・・・・、という気もしましたが、生ハービー・ハンコックと生ウェイン・ショーターのデュオは、もう一生みることは出来ないだろうな---と、聞きながら感傷に浸ってしまうのでした。
最後は(↓公式ホームページより)。

最後に、アンケート用紙について。
こーゆーコンサートの場合のアンケート項目って、だいたい定型のおきまりパターンですが・・・・・・・。
今回は違った!(提出してきたのでうろ覚えだが)。
Q どちらからお越しですか?
Q 性別、年齢は?
Q このコンサートを何でお知りになりましたか?
まぁ、このへんまではおきまりパターン。
で、
Q このコンサートに関連しての出費について
チケット代、ここまでの交通費はどれくらいかかったか? 宿泊費はどれくらいかかったか? お土産代はどれくらい使ったか? 飲食費はどれくらい使ったか?
おおよその金額を記入する項目が続く。
これだけみると「大阪観光局」はこのコンサートの趣旨など眼中になく、このイベントでいくら大阪にオカネが落ちたのか、その基礎資料が欲しいだけだだったんかいな!---と突っ込みたくなるのでした。
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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。4連休初日、良い天気です。

今日のストームグラス(↓)。

結晶も綺麗。今回はピントが合いました。

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