製品としては既に成熟したものと思われていた(=もう改良の余地がないのでは?)扇風機市場において、ダイソンとバルミューダは果敢に「新」商品を投入しました。

ダイソンは例の「羽根のない」扇風機。

そして寺尾玄社長率いるバルミューダは、DCモーターを搭載した「高級」扇風機。

お隣の御大の館、脱衣室にダイソンの「羽根のない」扇風機が置いてあります。

羽根がないのでちっちゃいお子ちゃまにも安全!---という配慮からなのでしょうか?

よ~く観察している人もいて、(半)裸の男たちの反応を見ているだけでも、オモシロイです。

で、

当店はというと、バルミューダのシンプルな扇風機を設置しました(昨年度まで置いてあった扇風機も健在です)。

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内側が5枚羽、外側が9枚羽という構造(↓)。

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静かで優しい『面で送る風』が吹いてきます。

実は、寺尾玄社長に日経ビジネスwebがインタビューしていて、彼の創業に至るまでの発言が興味深いので、以下引用します。

-----------------以下引用

「ロックスターになろうと思って10年ほど音楽をやっていました。

もう一歩でメジャーデビューというところまで行ったのですが、『夢が叶わない』とはっきり分かるときが来たのです。

ではその次に何を目指すのか。

音楽をやっていた時代にMacとアーロンチェアを使っており、この2つのプロダクトに非常に感銘を受けていました。

デザインもいいし、使いやすく、何より役立ちます。

その両立性が素晴らしいと感じていました。

 同時に、『企業』というものにも興味がありました。

(サー・リチャード・ブランソンが1970年に起業した)ヴァージン・グループや、(アウトドア衣料品メーカーの)パタゴニア、そしてアップル。

その創業者たちは、私にはあたかもロックスターのように見えたのです。

どれも思想からスタートし、未だにそれに基づいて行動している企業です。

そういった企業をよく見て調べて本を読んだりして、やるなら『メーカーという形のロックバンド』をやりたいなと思ったのです」

 高校を中退し、ロックスターを目指して音楽活動を続けていた寺尾氏が大きな挫折を味わった後に選んだ道は、「メーカーになる」という険しい道だった。

 「今だから分かるのですが、音楽をやっていたときと今と性根もやりたいこともあまり変わっていないんです。

それは何かというと『人の役に立って褒められたい』っていうことなんですよ。

 最も優れた楽曲は人の役に立つほどに影響力を持ちます。

つらかった青春だけどこの曲で助かった、悩んでたけど勇気づけられた……。

そんな機能性まで持ちだすのです。

ただ歌いたいというのではなく、人にいい影響を与えて、褒められたい。

音楽を通じてやりたかったのは、今にして思うとそれだったんですね。

それは(家電メーカーになった)今も変わっていません」

-----------------引用終了