古市憲寿氏と仲暁子氏の対談(日経ビジネスより)。
古市氏は2011年の著書『絶望の国の幸福な若者たち』により、若者世代を代表する社会学者として、いまやメディアで引っ張りだこ。
仲氏は、ウォンテッドリー 代表取締役CEO。フェイスブックを利用した「人と仕事をつなげる」会社です。詳細はこちら(↓)。
-------------以下引用
古市:どういう人脈を持つと、そういったエンジェル投資家と出会えるんですか。
いろんな人に「こういうことをやりたい。誰か投資してくれる人はいないでしょうか」と話して歩いたんですか?
仲:先輩起業家に聞くと、結構つなげてもらえるんですよ。
コミュニティがありますから、そこで相談する。
古市:その先輩起業家や投資をしてくれるような起業家のコミュニティとは、どうつながったんですか。
仲:うーん、どんなふうに広げていったんだろう…。
ホームパーティや飲み会ですね。起業家コミュニティ、という感じでもなく。
古市:たまたま仲良くなった人が起業したり、会社を経営していたりして、相談にも乗ってもらって、人脈が自然に広がった、ということですか。
仲:そうですね。2011年の頭に自分でサービスを作ろうと思い立ったはいいけれど、エンジニアがいなかったので、友だちのエンジニアに夜と土日だけ手伝ってもらって。
-------------引用終了
そもそも「社会関係資本」、平たくいうと友人関係であったり、人脈・・・・・、ですね。
スタートから、「なんか違ってる!」と思うような発言は、次の加藤ミリヤ氏(あの歌手の、ね)からも伺えます。
「ちょっとした才能の片鱗みたいなのが見えたら、それを確かめたいというか。幸い、それを実現させてもらえる、面白いと思ってくれる人が周りにいるっていうのがラッキーな事なんですけど、それを活かしたいなというか、自分自身を最大限に使って表現はまだあるかなと思ってます。まだ自分で自分のことがわかってないからいろんな事をやりたいって思うのかなと思います。・・・・・・。」
これらが、プラスのスパイラルだとすると、
『無業社会 働くことができない若者たちの未来』 工藤啓・西田亮介共著(2014) 朝日新書
を著した工藤氏の次の発言(これも日経ビジネス)は、マイナスのスパイラルで「沈んでいく若者たち」の現実をあぶり出しています。
-------------以下引用
ときおり、若者から「ハローワークって何?」と聞かれることがあります。
「無料で職業を紹介してくれる場所だよ」と説明しても「そんな場所があるのか」と、最初は信じてもらえない。
そうした基本的な社会の仕組みを教えてくれる人たちが彼らの周りにいなかったためです。
人と人との結びつきで情報などを得られる「関係資本」が希薄なのですね。
友人や知人といった、社会との接点が極端に少ない若者は本当に大変です。
参加したくても地域社会の活動に入れません。自分の身の回りの世界だけに閉じこもって暮らすしかない。
そんな状況では、私たちも含め誰も助けることができない。その若者が存在していることすら分からないからです。
--------------引用終了
働くことのできない若者が国内に220万人も存在しているという(失業者を含む15~39歳まで)。
病気や怪我でやむを得ない人もいるのだろうけれど、社会と接点がなく「ヒッキー」化して、この統計対象(~39歳まで。内閣府や厚生労働省は、15~34歳の非労働力人口のうち、通学、家事を行っていない者を「若年無業者」と定義付け)からはずれたら(=40歳以上になったら)、もう数字にも表れない存在と化してしまう。
外国人労働者へ門戸を開く(特に単純労働分野)ことも喫緊の課題だけれど、国内には220万人もの若年無業者がいること、そっちの方に先に光を当てた方がよろしいのではないかと・・・・・・(厚生労働省の仕事って、これから増えていくことばかりです。それも解決が難しい難問ばかり)。
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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。雨は上がりました。雲がきれいにたなびいています。

今日のストームグラス(↓)。空模様との関係をどう解釈していいものか?????

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