先月、文科省が「大学の設置認可時等における留意事項及び授業科目の開設状況,教員組織の整備状況,その他の設置計画の履行状況について,各大学からの報告を求め,書面,面接又は実地により調査を行い,各大学の教育水準の維持・向上及びその主体的な改善・充実に資することを目的として実施」した調査結果(=設置計画履行状況等調査)を発表しました。

マスコミは、特に目に付くところだけ、オモシロ可笑しく報道したので、記憶に残っている人も多いはず。

例えば、こんな感じ(↓)。

-------------以下引用


千葉科学大(千葉県銚子市)は、一部の講義で“レベルの低さ”が問題視されました。

たとえば「英語Ⅰ」の講義。同大のシラバス(講義計画)によると、冒頭から「be動詞」「過去形」「進行形」と、中学校レベルの内容が並びます。

「基礎数学」の講義でも、割合(百分率)や小数、四捨五入とは何か、から教え始めます。

つくば国際大(茨城県土浦市)でも、「化学」の講義が元素や周期表の説明から始まったり、「生物学」では光合成やメンデルの遺伝法則を一から学ばせたり。

-------------引用終了

といった具合。

実名で報道されたところの今年の入試状況はどうだったんでしょうか?

で、

出典に当たってみました → 文科省のこちら(pdfファイルで76ページ)。

千葉科学大学の指摘は、次のようなものでした(↓)。

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「意見」欄で目に付く文言がいくつかあります。

地方の私立大学では、

「充足率が0.7倍未満となっていることから、学生の確保に努めるとともに、入学定員の見直しについて検討すること」

私立大学の半分以上は「定員割れ」、特に地方の私立大学が危機的状況---よく言われていることですが、それをこのpdfファイルで「一覧」することができます。

もうひとつは、こんな感じ(↓)。

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こちらは特に大都市圏にあるものの、知名度がそんなに高くない大学への「改善意見」です。

有名大学の「名誉」教授(=定年退職組)を招聘してきて、

「うちの大学には、こ~~んな著名なセンセイがおられるんですよぉ~。」

的な宣伝効果を期待します。

知名度がそんなに高くない大学がそれぞれに、そーゆーことをし始めると(=部分最適を図る)、似たり寄ったりのところは同じような状況が生まれてきます。

結果、そーゆー系の大学にはご高齢の○○(招聘前の有名)大学名誉教授のお名前が並ぶことになり、あとは「棺桶人事(=亡くなるまで人事がらみでは手が付けられない)」状況が発生。

人事異動の季節になると「部分最適」よりももっとちっちゃい「自己最適(=自分の周りさえよければそれでOK)」的なことをする人もいるようです(これは大学に限ったことではなくて、アチコチの組織で)。

そーゆーいわば個人のエゴを制して、トップに立つ人がちゃんとしなくちゃいけない(=全体最適の観点)と思うんだけど、「退職年齢」を超えてまでがんばっちゃう人たちの心情って、どーゆーことなんだろう?

「しがみつかない生き方」 by 香山リカ

肩書きを村長いやもとい、尊重してくれる組織の居心地の良さ---きっと、そーゆーのがあるんでしょうねぇ。

(私はそーゆー感覚が、「さっぱりわからない(湯川学ふう)」。)

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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。今日、満月なんだけど見られそうもありません。

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そう、予想されたので昨日、東の空に浮かんでいた月を「ポチッ!」とな(↓)。

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室内から撮ったら、ガラスに店内が映り込んでしまったので、駐車場から(↓18:14撮影)。

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