明日は長野県の高校入試(後期選抜)。天気が心配ですが、雪ではなさそうです(雨か・・・・)。
小さい県域の富山や山梨などは「全県一区」という大胆な規制緩和(!?o(^-^))をしていますが、長野県は県域が広いため、また各盆地や谷は険しい山脈・山地で隔てられていることから、かつては日常生活圏に基づいた12通学区に細分されていました(それ以前は4つ、北信・投信いやもとい東信、中信、南信の各地区)。
現在の4通学区(↓これって、「先祖返り」みたいなもんですo(^-^))。

非常に大雑把、隣接通学区にも「行けるんだったら、行ってもOK」ということになっていて、「隣接」していない第一と第四通学区以外は、形式上どこでも行けるというユルさです。
で、
今年の後期選抜の志願状況をまとめてみました(↓)。

ふと思ったことは、受験生の動向って、I・ウォーラーステインのいう世界システム論の「中央・半周辺・周辺」のようだ---ということ。
長野県域の「周辺」に位置しているエリアから「中央」に吸い取られている---とでも申しましょうか。
図にしてみました(↓)。

飯山(1) → 長野(3)
佐久(6) → 上田(5)
木曽(10)、(諏訪・7) → 松本(11)
こーゆーふーな傾向を読み取ることができます(図中の青矢印。当然、逆流もあります)。
そんななか、第9通学区(下伊那)は Deep South ゆえ、隣接通学区まで通学できる環境にないために、そこだけ「独立エリア」のよう(調整区にある中学校の動向も無視できませんけど、今回は無視)。
結局、長野県立高校入試であっても、「下伊那地区大会」なんですね。
するとどうなるか?
心配する親が出てきます。
「ここで、この子の進路保証はできるだろうか?」---と。
早い動きとしては、小学校段階で才教学園へ、中学校段階では松本秀峰へ。
次のような志願者資格を満たせるならば、
「松本市及び近接する市町村に,保護者と共に居住する学齢該当児童で,本校へ自力で通学できる者。」
信州大学附属松本中学校へ。
はたまた、応募資格の、
(2) 長野市及び長野市に近接する市町村内の小学校に在籍している児童で、本校まで徒歩・自転車及び公共交通機関を利用して自力でおよそ1時間程度で通学可能なこと
(3) 現在は(2)に該当しないが、平成28年4月1日以降は(2)に示した通学区内に保護者と共に居住予定の児童
の場合は、信州大学附属長野中学校へ。
この2校受験のため、世帯主だけ残して(旦那だけ逆単身赴任)、引越をなさる---のだとか。
交通網の変化が新たな通学環境の変化をもたらす---そんな例をひとつ。
アルピコ交通の特急バス・長野-白馬線です。 → こちらに時刻表と路線図。
これまで白馬村の生徒は(大町市をスルーして)松本市内の学校へ通うということがありました。
でも、白馬村から松本市へは大糸線(普通)で1時間40分かかります。
で、
この特急バス・長野-白馬線だと、1時間5分で長野駅へ到着。
そーゆー流れが図中の赤矢印。
こーゆー構図を敷衍すれば、リニア中央新幹線・新飯田駅ができたら、名古屋まで20分、東京(品川)まで40分ですから、「下伊那地区大会」からいきなり県大会を飛び越して、「東海大会」や「関東大会」に参戦という層が出てくることは確実。
それは上位層のなかでもホンの「上澄み」層でしょう。
リニア利用の通学費よりも、子どもの将来に重きを置く高所得層にとっては、より確実なほうを選択するのは経済合理性にかなった行動です。
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星野リゾート代表取締役社長の星野佳路(ほしのよしはる)さん。
小学校は地元軽井沢の公立でした。小学5年から毎週末、都内の中学受験予備校(塾)に通い続けます。
当時はまだ長野(北陸)新幹線はありませんから、土曜の午後に「あさま」に乗って上京(まだ週5日制でもない)。
日曜日の最終で帰宅。
目指すは慶應義塾中等部。
無事合格して、そのまま慶應義塾大学(経済学部)までエスカレーター。
経済活動の場がローカルであっても、そのトップは御曹司に「帝王学」を学ばせるために、最善を考え、行動する(レールを敷く)。
いつの時代も、そーゆーふーにできているのでしょうね。
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何はともあれ、受験生の皆さん、明日の入試がんばってくださいね。
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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。飯田の今日の予想最高気温21℃。

今日のストームグラス(↓)。

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