常見陽平さん(千葉商科大学専任講師、働き方評論家)が、飯田泰之さん(明治大学准教授)と東洋経済ON-LINEで対談していた際のコメントが、興味深かったので、引用します。
-------------引用開始
飯田:大卒と、非大卒ってざっくりわけると、働ける労働のマーケットが全然違う。
そしていわゆる地元ヤンキー論みたいになるんですけど、地元ヤンキーたちが移動しないのは移動しないことに合理性があるからです。
郷土愛とかで説明されるけど、それだけの話じゃない。
資格や学歴によって武装していない人は自分を知っている人がいない地域に行くと、自分の能力を証明するものがなくなってしまう。
昔からの知り合いがいる町だったらそれが出来る。
「あいつは勉強は出来ないし、若い頃多少やんちゃやってたけど、すげえいいヤツで、まじめで、仕事も出来るやつなんだぜ!」って言ってくれる知り合いがいないと、自分の本当の能力が証明できない。
その意味で、自分の能力を証明してくれる友達がいる範囲に留まるというのは一定の合理性がある選択なんです。
(中略)
常見:よく、郷土愛の話になったりするじゃないですか。
「こいつらは地元を愛していて、毎年、神輿をかつぐんだよ」とか。
そうじゃなくて、意外に合理的な話で、動くと損するんだよ、以上!って話なんです。
-------------引用終了
2冊の新書を思い出しました。
1冊目は、『学歴分断社会』 吉川徹著(2009) ちくま新書
2冊目は、『ヤンキー経済』 原田曜平著(2014) 幻冬舎新書
前者は、「それを言っちゃあ、終しめえよぉ~(by車寅次郎)」的な内容だったので、あまり売れることはなかったみたいです(「それ」とは、大卒と非大卒との間に学歴分断線が引かれているという指摘)。
でも、
立論の根拠となっているデータは、2005年の社会階層と社会移動全国調査(通称、SSM調査)なので、けっこう的を射ているんですけどねぇ。
このSSM調査、2015年以降の分は、時系列的に使えないみたいです(なんでも・・・・・)。
イロイロと知りたい日本社会の階層変化を定量的に把握できる貴重な調査なのに・・・・・( ^.^)( -.-)( _ _)(x_x)。
一方、
後者は、「マイルドヤンキー」なる言葉のもととなった本で、著者が博報堂のマーケッターですから、マイルドヤンキーは流行語o(^-^)にもなって、書籍も売れたみたいです。
上記の引用は、この2冊をザックリ足して2で割ると(^_^)、こーゆーふーな表現になるんでしょう。
この新書2冊、青棚に置いてあります。
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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

今日のストームグラス(↓)。

オ・マ・ケ(↓なかなか上手いと思うんだけど、受賞せず)。

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