今月はじめ、第一生命が小学生を中心にしたアンケートの調査結果を発表しました。
女子は、こーゆー結果(↓大きな変化はないらしい)。

で、
男子の結果が、これ(↓)。

「学者・博士」が1番になったのは15年ぶりなのだとか。でも、昨年は自然科学系のノーベル賞受賞者が日本から出たわけでもなかったのに・・・・・・、と思っていたら、
「仮面ライダー・ビルド」の影響らしいです。
主人公が天才物理学者---という設定(見てないので、よく知らない)。
なんてわかりやすいんだ、小学生・男子たちは(^_^)。
つまり、ヒーローとして、あこがれの存在があれば、それが「将来なりたい職業になる」---実にシンプルなことなんですね。
ただ、ヒーロー特撮モノは「作り物」ですから、フィクションの世界。
現実に自然科学系のヒーローがいて、それがあこがれの存在になる---私の感覚では、iPS細胞の山中伸弥先生がそんな存在に近いと思うんです。
が、この前、京大iPS細胞研究所助教の論文捏造で、(本人には瑕疵が無くても)そこの所長だったので、謝罪会見していました。ヒーローに、あーゆーようなことをさせてはなりますまい(立場とその責任はわかる)。
子どもたちの夢が吹き飛んでしまいますぜ。
ところが、小学生が高校生になると、どうかというと、こーゆー結果になるらしい。
「えっ!」
先日読んだ本を思い出しました。
-----------以下引用
公務員は経済活動によって付加価値を生み出すことはない。
新製品も新技術も開発しない。
もちろん新製品、新技術への予算配分はするが、公務員自身はヒット商品も、新しいビジネスも生まない。
そういう人たちが上流で、新しい商品、ビジネス、技術を考える民間企業の人たちのほうが下流化するなどということがあって、果たして日本は大丈夫か?
これでは社会主義国みたいじやないだろうか。とても心配である。
(中略) → 「公務員が上流という新封建社会」だというデータを示し、
このように現代の日本では、公務員こそが上流化への最も確実でリスクのない職業なのである。
社長になって成功するハイリスク・ハイリターン型の人生よりも、こつこつ公務員になったほうが確実に上流になれるのだ。
だから、小学生のなりたい職業が公務員だなどというアンケートが出ると、なんて夢がないと言う人がいるが、このデータを見たら、考えを改めるに違いない。
私ですら、息子は公務員にしようと思ったくらいである。
それに最近は、子どもや彼氏に自衛官や消防士になることを希望する親、若い女性も増えているというではないか!
自衛官や消防士は、どんな時代が来ても、どんな経済情勢でも、どんな政治情勢でも、まず100%確実に存在し、かつ安定収入が得られる職業だからである。
私は公務員や自衛官や消防士をさげすんでいるのでは断じてない!
だが、日本の経済、産業、技術、文化の発展のためには、民間企業に勤めて、あるいは自営業として、次々と新しいものを創造することに対してもっと希望を持てなければならないはずだ。
『格差固定』 三浦展著(2015) 光文社刊 より
-----------引用終了
著者の三浦展さんが『下流社会』を出版されたのが2005年、それからの10年間を見てきた結果をまとめた本だそうな。
高校生になると次第に世の中が見えてきて、親からも「公務員はいいぞぉ~」的な話を吹聴され、本人にとっては魅力的に映らないものの、「そーゆーもんかなぁ~」と思うようになり、
特に地方では
それに勝る金銭的・福利厚生的恩恵が充実している職業は存在しませんから、結果、人気第一位となるのでしょう。
ほら、1年ほど前のBLOG。
案外、高校生たちの生存戦略は本能的なものなのかも。
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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

今日のストームグラス(↓)。

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