先日より、この書籍を読んでいます(↓)。
DSCN9096
『アメリカとは何か』 斎藤眞著(1995)平凡社ライブラリー89
30年以上前の著作なんですが、今のアメリカを理解する上でも、その歴史的全体像を把握するための一冊と言えましょう(読了してないんですが)。
著者はアメリカ政治外交史の泰斗。
「序」で次のような記述に出くわしました。
----------引用開始(強調BLOG主)
外には、ヴェトナム戦争以降、国内の経済の停滞、日本、ヨーロッパ諸国の復興、アジア諸国の経済成長などを背景に、アメリカの海外へのオーヴァーコミットメントを縮小してゆく、また縮小せざるをえなかった。
独立以来、外延的拡大の一途をたどってきたアメリカとしては、ここに始めて縮小を、制約を経験する。
冷戦の終焉はこの傾向を決定的なものとする。
冷戦の下で二極化していた世界は、冷戦の終焉で一極化したのではなく、多極化してゆく
この複雑な多元的な世界にあって、今や、アメリカは、覇権国としてではなく、普通の大国の一つとして、いかに他国と協力して、対外関係を処理してゆくかの課題に直面している。
内には、この外なる世界全体の多元化と並んで、やはり多元化が、今注目される。
アメリカは、元来、移住者の社会として多元社会であった。
しかし、いわゆるアングロ・サクソンでプロテスタントの男性が中心であるという神話があった。
しかし、長く疎外、差別されてきたアフリカ系アメリカ人が自ら市民としての存在、権利を主張し、女性が男性と対等な権利を主張し、さらに中南米よリヒスパニック系の移住者が増大し、加えてアジア各地からの移民が増え、アメリカ社会における多文化傾向は、この二、三十年の間に著しく進んだ。
さらに、それと重なって、中絶、同性愛、家庭、教育、福祉、犯罪防止、などをめぐって、価値観の相剋が「文化戦争」と呼ばれるまで顕在化する。
この内なる多文化性を是認しつつ、今や、アメリカは、そのモットーである「多から一つ」をいかに実現してゆくかの課題に直面している。
(前掲書より)
-----------引用終了
1995年の頃と言えば、冷戦が終了し、自由主義陣営の「民主主義と資本主義が勝利した」時代だと捉えられており、そのリーダーとしてのアメリカは、向かうところ敵なしのユニラテラリズムでOK!的な時代の空気で2000年を迎えていく---そんなふーに、あたしゃ、考えていました。
しかし、
斎藤先生は、上記の通り、この時点で「多極化」し、アメリカでさえも「普通の大国のひとつ」であると予見しているのでした。
さて、
2026年の今、トランプ大統領のアメリカを、どーゆーふーに捉えることができるのでしょうや?

---

今日の南アルプス(↓11:00撮影)。
DSCN9095
今日のストームグラス(↓)。
DSCN9094
オ・マ・ケ(↓)。桃をいただきました、ありがとうございます。もう少し柔らかくなってからいただきます。
DSCN9093