liddell coffee house リデルコーヒーハウス

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タグ:クリスマス

昨年に続き、堀井憲一郎さんの登場です。

彼が週刊文春に連載していた「ホリイのずんずん調査」をまとめて出版した本、『ホリイのずんずん調査 かつて誰も調べなかった100の謎』 堀井憲一郎著(2013) 文藝春秋刊---にその答があります。

帯には(↓o(^-^))、

ネットでは検索できない秘密がココにある

役には立たないがなぜだか面白い天下の奇書、堂々完成。

空前絶後、他の誰にもできない(でも、意外と地味なときもある)調査の数々

とあります(*^▽^*)。

で、

今日のタイトルの答。

彼は大宅壮一文庫に出向いて、「クリスマス」と見出しに出ている記事を30年分、片っ端から読んで「発見」します。

A 「1983年のan・anから」

これを2000年のクリスマスシーズンに週刊文春で発表。

でも反応がなかったのだそう。

では、そのへんを見てみましょう(↓)。

-------------以下引用(強調BLOG主)

大学5年のとき、サークルの後輩の女のコ(けらえいこ当時2年)に「ホリイさん、一年で一番大事なのは、誕生日でも、正月でもなくてクリスマスですよ!」と言われて、とても驚いたのを覚えている。

クリスマスは子供のものだろ、と思っていたのだ。

1982年のことだ。

当時の男子大生と女子大生の意識の差がよくあらわれていると思う。

世間もそんな感じだった。

別にクリスマスは恋人たちのものではなかったのだ。

いまの若者は恋愛確認の日だと思い込んでるからなあ。

クリスマス・ファシズムだよなあ。

いったいいつからこんな日本になったんでしょう。

過去30年の雑誌を調べてみた。

男性誌と女性誌では、ずいぶん違う。

当然、女性誌のほうが早い。

すでに1974年に『彼を獲得する今年最後のチャンス』という記事が載ってる。

シティホテルを女性が予約して、酔って彼を連れ込んで、やらせて、結婚に持ち込む、というとても恐ろしい計画が書かれてた。

うう。

恐ろしい。

70年代後半の女性誌では「彼と2人のクリスマス」という企画がいくつも載っている。

決定的なのは1983年のアンアンの『クリスマス特集 今年こそ彼の心をつかまえる!』だ。

そこに『クリスマスの朝はルームサービスで』というページがあって、これが今読んでもかっこいいのだ。

真似したくなる。

あきらかに「イブはシティホテルで」の流れはここから始まったのだな。

一方、男性誌はのん気なものだ。

ポパイは78年から83年まで、クリスマスの時期に『今年もらいたいモノカタログ』を載せていた。

「カノジョ、今年はこれちょうだい」という記事なのだ。

のん気なものだ。

これを読んだうちのアルバイト娘20歳は「何ですかこれは」と怒っていた。

男が女に「これおくれ」と言ってる状況が理解できないらしい。

「あっ、いや、そのころの日本はまだ男尊女卑の国だったんだよ」とわけのわからない弁明をしてしまった。

頼むよ。

1985年のホットドッグプレスには「去年までクリスマスはパーティを開くための口実だった。

今年からクリスマスとパーティは対等だ」とある。

85年、まだ男どもはパーティで騒ごうとしている。

平和だ。

そのポパイが1冊まるごとクリスマス特集を始めたのが87年だ。

88年に女性へのプレゼントの特集を始めた。

ここで劇的に変わった。

わかりやすいくらいにバブルと一緒だ。

ピークは1990年。

一般週刊誌で一斉に批判されている。

その後、少しはおさまるが、しかしバブルの気分は90年代を支配し続けたのだ。

つまり、転換期は80年代の半ばだったんですねえ。

-------------引用終了

1983年に二十代だった若者は、いまは50代か・・・・・(´・ω・`)。

乗せられていたんですね、バカ丸出しで。

でもこれを「日本のクリスマス」として定着させてしまったので、もう「あっちのモン」になっちゃったわけで・・・・・・。

メデタサもホドホドに・・・・・・・・。

あっ、そうそう「ホリイのずんずん調査」をまとめた本は2013年出版のものより以前にも、『この役立たず!』 堀井憲一郎著(1997) 文藝春秋刊 ---があります。

ともに「青棚」に置いてありますので、ご覧ください。


---オマケ(↓)---

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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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昨日、16:43の南アルプス(↓)、ピンクでキレイでした。

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今日のストームグラス(↓天気はこれから崩れるのか?)

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並べてみました(↓)。

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レーベルでのコンピレーションものが多い。単独アーティストでのものも、ちらほら。

アニメでも(↓)。

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クリスマスでも峰不二子はセクシー(演奏は大野雄二トリオ)。


目から鱗の本、『若者殺しの時代』 堀井憲一郎著(2006) 講談社現代新書

そうです、週刊文春で連載されていた「ホリイのずんずん調査」(1995年5月~2011年6月まで連載)の著者、堀井憲一郎氏の本です。

あの調子で雑誌を丹念に調査し(たぶん、大宅文庫や国会図書館あたりに入り浸り?)、次のような結論を導き出します。

-----------------以下、カバーのコピーより引用(強調BLOG主)

クリスマスを恋人と過ごすという変な習慣は、1983(昭和58)年に“an・an”がクリスマス特集で、イブのお泊まりを煽って以来の「伝統」にすぎない。

クリスマスが恋人たちのものになったのは1983年からだ。

そしてそれは同時に、若者から金をまきあげようと、日本の社会が動きだす時期…でもある。

「若者」というカテゴリーを社会が認め、そこに資本を投じ、その資本を回収するために「若者はこうすべきだ」という情報を流し、若い人の行動を誘導しはじめる時期なのである。

若い人たちにとって、大きな曲がり角が1983年にあった。

-----------------引用終了

自分の同時代史とも重なることから、「あ~あ~、そーゆーことだったのね。」

と腑に落ちることばかり。

1999年までの考察で、その続きは今年上梓された『やさしさをまとった殲滅の時代』に続きます。

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それと『いつだって大変な時代』と合わせて、私は勝手にホリイの時代三部作」と呼んでいます(青本棚に設置)。

わざわざ、12月24日にこの本を、ここでご紹介。

以上。

-----------------

今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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今日のストームグラス(↓)。撮影直前に90°回転させてみました。

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邸内見立て洛中洛外図・部分(↓)。

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東本願寺(通称「おひがしさん」) → (江戸弁では、「ひ」が「し」と区別されません。例:「東」は「しがし」と発音)


デコレーションのないシンプルなリース。

入口に飾ってみました(↓)。

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ドアの反対側には、まだ「菊の花」が何とかこの寒さにも、持ち堪えています。





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