先週最新刊(第4巻)が発売されたマンガ「カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義」 甲斐谷忍著・原案:夏原武 集英社刊(グランドジャンプ連載中)(↓)。
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主人公は、天才経済学者にして巨万の富(○兆円規模の金融資産あり)を持つ天平大学経済学部教授・加茂洋平。
その彼の世界的に評価されている(ことになってる)理論が「カモリズム経済理論」。
第1話(特別講義)で、次のように解説しています(↓)。
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第1巻では、
無認可共済
名義貸し
ひととき融資
雇用調整助成金申請の代行と不正受給の手口
等で困窮している人々を自身の資産からではなく、詐欺師から奪還した金の再配分や成果物の利用という方法で救済。
因みに、あたしゃ、①③を知りませんでした。
①は、保険業法やそのほかの特別な法律の規制を受けず(根拠法がなく)、監督官庁がない共済。
③は、困窮しているシングルマザー等をターゲットに、SNSで肉体関係を条件に融資すること。
第2巻からは、いよいよマルチ商法と洗脳ビジネスとの戦いです。
折しも、
安倍元首相暗殺、そして旧統一教会に関する諸々の問題、これら世の中の出来事との関連があまりにもタイムリーなのです(が、作者自身それを狙ったわけではなく、偶然らしい)。
第4巻で決着を見たマルチ商法と洗脳ビジネスの次は「高齢者搾取ビジネス」がテーマ。
第3巻が発売された際、読売新聞オンラインに著者へのインタビュー記事が載っていて、そこでの印象的な指摘(↓)。

①最近の日本経済の実態が、金持ちではなく、弱者から金を吸い上げるシステムに移行している。
②元々詐欺や悪徳商法は、お金を持っている人が対象だった。しかし、今は弱者を狙ってカモを作り出しているのが日本社会。
③お金を稼ぐ人が偉いという価値観がものすごく怖い。経済がずっとだめだから、今の若い人たちはお金に執着しすぎている感じがする。
④現実には加茂教授はいない。経済を知らないとだまされる。契約の怖さや、人生が破綻から始まることもありうると、真剣に受け止めてもらいたい。みんなが勝つ、みたいなうまい話は、あるわけがないんです


集英社グランドジャンプの公式ホームページにある「カモリズム経済白書」(こちら)。
ここでは夏原武さんから18歳新成人へのメッセージを掲載(新成人でなくてもタメになります)。
金融リテラシーの無い私も「カモ」のなかの一羽です。
勉強のために、サル(私)でもわかるテキストを買ってくることにしましょう。

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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。
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今日のストームグラス(↓)。
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