liddell coffee house リデルコーヒーハウス

【大切なお知らせ】2022年1月2日から、 次のように店の方針を変更しています。「 3名様以上の人数でのご来店は、お断りしています。」 つまり1~2人で、ご来店ください---ということです(3人以上で座れるお席はございません(_ _))。実際のところ、今は90%くらいが「おひとり様」のお客様です。

タグ:高校

先週、令和7年度長野県公立高等学校生徒募集定員について、長野県教育委員会から発表がありました(こちら)。
募集人数の多い順に並べてみました(↓)。

人数:学校名
320:松本県ケ丘
280:長野、屋代、上田、上田染谷丘、佐久平総合技術、飯田OIDE長姫、松本美須々ヶ丘、松本深志、松本蟻ヶ崎
240:須坂、須坂創成、長野吉田、長野西、長野工業、篠ノ井、上田千曲、上田東、諏訪清陵、伊那北、飯田

いろんなことが見えてくる---そんな募集定員ですね。
で、
今日の標題は、今から約40年前、一世代前の頃と比較してみての実感です。
そう、あの頃は第二次ベビーブーム世代が高校に進学してくることもあり、長野県でも新設校が毎年のように開校していました。
1980年:下諏訪向陽
1982年:田川
1983年:長野南
1984年:中野西
1985年:明科
(たぶん)これ以降の新設校はありません。
この当時、よもや、40年後には子どもの数が「こんなふーに」なるなんて、誰が予想したことでしょう!
私の記憶が正しければ、そんな中(=ウチのところにも高校を作って!的な声がある中)、上田小県地域(旧第5通学区)では、高校の新設は行わず、学級増で第二次ベビーブームを乗り切ったのでした。
そんな雰囲気の中、当時(=「平成の大合併」前)の上田市内の普通科3校では、募集定員が500人くらいあったと思います。
当然、教室数が足りないから、急遽、プレハブ校舎を設置。
プレハブ校舎にはエアコンがあったものの、そんなに効かなかった・・・・とか?
学年が一緒なのに、なんで、ウチのクラスだけプレハブ!?---こーして、公教育でありながらも不公平感を知っていくことになるのですね('A`)。
それはそーと、
令和7年度長野県公立高等学校生徒募集定員で、
1 全日制
2 多部制
3 定時制
4 通信制
と順番に見ていって、「えっ!」と声を上げたことがありました。
それは、通信制二校の募集定員です。
さっきの募集定員上位校の中に書き込んでみましょう(↓)。

人数:学校名
320:松本県ケ丘
300:長野西通信制(望月サテライト含)、松本筑摩通信制
280:長野、屋代、上田、上田染谷丘、佐久平総合技術、飯田OIDE長姫、松本美須々ヶ丘、松本深志、松本蟻ヶ崎
240:須坂、須坂創成、長野吉田、長野西、長野工業、篠ノ井、上田千曲、上田東、諏訪清陵、伊那北、飯田
そーなのです、通信制の1学年の募集定員は、なんと300人(*2校)。

目を広く全国に転じて、私立「広域通信制」高校についてみてみると、今年3月の卒業生(令和5年度卒業生)数が、次のような状況であることがわかります。

1:N(沖縄)約5500人
2:屋久島おおぞら(鹿児島)約3900人
3:クラーク記念国際(北海道)約3500人
4:鹿島学園(茨城)約3100人
5:鹿島朝日(岡山)約2100人

N、屋久島おおぞら、クラーク記念国際の3校を合わせた卒業生数が約13000人、長野県立の全日制全校(=77高校)の令和7年度生徒募集定員が12920人で、ほぼ同数。
夫々に「学び方」が違うとはいえ、高校卒業資格が欲しい場合の選択肢が、第二次ベビーブーム世代が高校に進学してきた頃とは、ここでも正に隔世の感をいだくのでした(当時も「通信制」はあったものの、これほどまでに「私立」の広域通信制がふえるとは・・・ねぇ)。

【追記2024.11.19 15:00】
当地(旧・第9通学区)での募集減は、下伊那農業で-40人。
「あれっ?」
確か下農はアグリサービス科、農業機械科、園芸クリエイト科、食品化学科の4学科構成で160人定員だったはず。
ところが来年度募集から、栽培科学科、地域資源科、生物活用科に変更する(120人募集)。---とのこと。

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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。
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今日のストームグラス(↓)。
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オ・マ・ケ(↓)。三日坊主めくりカレンダー。いい子じゃないですか、「ぶーたれ」たりしないんですからWWW。
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かれこれ2年ほど前のプレジデントONLINEに宮台真司先生が寄せていたコラムの一節(こちら・会員登録が必要です)。

----------引用開始

学問の基本は武道や演奏と同じだ。

基本動作を反復訓練して「自動機械」のように動けるようにする。

そこに意識を使わなくなる分、意識に新しい役割が与えられる。

「自動機械」化した自分から幽体離脱し、自分に寄り添って観察する。

これを「意識の抽象度の上昇」という。

昨今の若者は「何の意味があるのか」と合理性を問い、合理性がないことをしない。

確かに企業内には不合理にみえることが多数ある。

だが企業人の初心者が逐一合理性の有無を問うても無駄。

合理性を問う前に、先行世代のマナーやルールを自動機械のように振る舞えるくらい身につけたほうがいい。

思考する価値のある問題に注力するのはそれからだ。

自分はできもしないのにマナーやルールの合理性を問う者は、思考レベルが低い。

抽象度を上げた意識から見れば、「合理的なものが非合理で、非合理なものが合理的だ」という逆説はザラだ。

若者が合理性を問うてきたら、そうした世の摂理を開陳すればいい。

先行世代自身も自分を見直す機会になる。

合理性は高い抽象度で判断するべきものだ。

----------引用終了

これを読んで、昨年のブログ(佐藤優さんが母校の県立浦和高校・校長との対談を引用した内容)を思い出しました(こちら)。

で、

ふと思うのです。

高い抽象度のレベルにおいて、合理性をもとにして判断する立場の人って、そんなに数は多くないでしょう。

そーゆー人こそ備えなくてはならない学問が「帝王学」?

古今東西の歴史に学ばなければなりますまい。それも、独学でするのはちと難しいので、ちゃんとメンターと慕う人について。

あっ、そーそー、宮台先生のコラムのタイトルは、

バカほど「それ、意味ありますか」と問う

というものでした。学問の現場で日々感じていることだったのでしょう(サブタイトルが「若者の思考レベルが"劣化"している」でしたし('A`))。

若者からしたら、無駄をしたくないんでしょうね(無駄をしていると思われたくないんでしょうね)。

そこに意味さえあれば頑張れる(と思い込みたい)---そんな教育が大手を振っている気もするし。

最小の努力で最大のベネフィットを得る人がリスペクトされる---そんなメンタリティが世を覆っていますし・・・・( ^.^)( -.-)( _ _)。

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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。午後は天候が不安定になるらしいです。雷とか・・・(昨日のように)。

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今日のストームグラス(↓)。

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後期選抜試験の合格発表後、募集定員に満たなかった学校は再募集を行います(県教委のホームページにその一覧が載っています。こちら)。

期間が過ぎると削除されるので、画面をキャプチャー(↓)。

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イメージ 2























現在の通学区制度の下、今年の再募集に名前が載っている高校に関して、旧12通学区制に思いを馳せながら(^_^)考えてみました。

かつて中学浪人を大量に発生させていた4通学区制が旧12通学区制になったのは、今年3月、60歳で定年を迎える皆さんが高校受験をした年からでした。

県教委は「富士山型から八ヶ岳型へ」---そんなイメージで学区を設定したようです。

なんでも、「15の春を泣かせない」---というスローガンで教員組合も旗を振っていたらしい。

この12通学区制では「郡」をもとにした生活圏で区切られていて、その中から自分が受験する学校を決めなくてはなりませんでした。

一応、上級学校(大学等)への進学を考えた場合、12通学区それぞれの中の高校に「それ」を可能にするところがなければなりません。

幸いにも、というか、長野県は他県と較べると旧制中学校の数が多く存在していたこともあり、それらの学校を各通学区の核にしていました。以下のような学校群です。

第1:飯山北

第2:須坂

第3:長野

第4:屋代

第5:上田

第6:野沢北

第7:諏訪清陵

第8:伊那北

第9:飯田

第10:木曽

第11:松本深志

第12:大町

しかし、第10学区木曽地域には当時、高校が3つしか存在せず、隣接の第11学区松本地域には10数校もありながら、そこへは進学することはできなかったのです。

また、長野市篠ノ井や長野市松代に住んでいる受験生は、同じ長野市内なのに第3学区長野地域の高校には進学することができず、第4学区千曲(更埴)地域の高校を選択するしかありませんでした。

(念のため、農工商業系の学校は偏在しているためこれには該当せず---学区を越えて進学が可能でした。)

これで1970年代~80年代を経過していくわけですが、90年前後でしょうか、「耳塚論文」により【長野県の学力問題】が登場します。

「耳塚論文」のキーワードであった「卓越性」という表現、難関大学への進学者数を指標としていたこともあり、組合的には「学力を進学問題と矮小化すべきではない」としつつも、私は、「それも含めて『学力』でしょ!」と思ったモンでした。

結局、「15の春を泣かせない」が「18の春を泣かせている」になった、というのですね。

確かに当時の長野県立高校の難関大学進学者数は、往年の輝いていた時代を知っている年代層からすれば、ジリ貧に向かっている、そんな実態に見えたのでしょう。

その原因は通学区制度や、他県のような特色ある学科が存在しないことにある---だったら、学区を撤廃(若しくは規制緩和)したり、新たに新学科を設置しよう---90年代以降、様々な動きが起こってきます。

上記の12通学区の高校では、どーなったのか、見てみましょう。

第1:飯山北 → 飯山南高校と合併し、「飯山」高校へ

第2:須坂 → 普通科そのまま

第3:長野 → 普通科そのまま+SGH指定

第4:屋代 → 普通科+理数科設置+SSH指定+附属中学校設置

第5:上田 → 普通科そのまま+SGH指定

第6:野沢北 → 普通科+理数科設置

第7:諏訪清陵 → 普通科+理数科設置+SSH指定+附属中学校設置 

第8:伊那北 → 普通科+理数科設置

第9:飯田 → 普通科+理数科設置

第10:木曽 → 木曽山林高校と合併し、「木曽青峰」高校へ

第11:松本深志 → 普通科そのまま

第12:大町 → 大町北高校と合併し、「大町岳陽」高校へ

実は、長野県立高校のジリ貧傾向は、なにも県内的な原因だけではなく、①全国的な中高一貫私立高校の進路実績の躍進、②他県の公立高校で実施ている進学のための「補習体制」「学習合宿体制」等があり、のほほんとしていた長野県が、そーゆーバスに乗り遅れ気味だった点にありました。

「バスに乗り遅れるな!」---ということで、上記の学校群でも様々な取り組みをしてきたことがわかります。

そんな中、清々しいと思う学校が2つ、須坂と松本深志。他の高校はお外からも目に見える形で取り組んでいることが分かるのに対し、「普通科」一本。

で、

今年の再募集実施校一覧を見てみましょう。

上記12高校をグルーピングできそうです。

1:飯山、木曽青峰、大町岳陽
探究科や理数科を設置しながらも学区内人口の減少により、近隣高校と合併。しかし、定員割れが常態化している。

2:野沢北、伊那北、飯田
理数科を特進コースと位置づけて、上位層の学区外流出を防ごうとしたものの、今年は「再募集」を実施。

以上の2グループが、今回「再募集」一覧に登場しています。

3:屋代、諏訪清陵
附属中学校設置により、隣接学区に流出する生徒を確保+他学区からの吸引で、6年かけて大事に育て、結果を出せば、活路あり。

4:上田、須坂
通学利便の立地が幸いし、安定的に募集定員を確保。

5:長野、松本深志
長野県内の「富士山型」、不動の2トップ。通学圏にある人口の多さから、安泰。

結局、長野県の通学区制度は50年弱かけて再び、「元に戻る」ということなのでしょうか?

かつて学区トップ校であったとしても、その地域の人口減が進めば、上記「1」のグループのように近隣高校との合併が行われ、それでも、定員割れが常態化していきます。「人口減」は、次は上記「2」のグループが影響を受けること、必至になるでしょう。

地方における人口減は、その影響が先ず「教育」分野に生じる---小学校中学校の閉校の次は、高校の閉校、合併として表れる。2020年代は、高校にとってシビアな現実を突きつけられる時代となりそうです。


それにしても、だ、

飯伊地区(旧第9)は、県立高校7校中、6校が再募集って、どんだけ「足りてない!」んだ?

勘の鋭い皆さんは、もうここから「逃げ出して」いるのかもしれません。


因みに、1年ほど前に書いたブログ(こちら)。さらに、3年前のブログ(こちら)。参考までに。


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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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今日のストームグラス(↓)。

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第42回全国高等学校総合文化祭(2018信州総文祭)が7~11日、県内17市町で開催されています。

7日の午後、松本市・伊勢町通り(パルコのある通り)~大名町通り(松本城へ至る通り)~松本城公園へとパレードがありました。

伊勢町通りが突き当たるT字路正面脇に、今年オープンした信毎メディアガーデンがあって、その立地の良さがあまりにも意図的にできすぎのコースっぽい。

その角でパレードのバトントワリング、マーチングバンドに声援を送ってきました(↓)。

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笑顔を振りまきながらのパレードというのは、(これらの種目のコンテストが「笑顔」も採点対象だとはいえ)見ている私たちも、ハッピーな気持ちになってきます。

で、

この2018信州総文祭は、彼ら彼女ら(2018信州総文祭生徒実行委員会)が運営中です(パレードのいちばん最後に行進していました)(↓)。勿論、県教委事務局の方々の奮闘努力も、重々承知しております。H林さん、お元気でしょうか)。

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長野市(ホクト文化ホール・エムウェーブ、ホワイトリング)、松本市(キッセイ文化ホール・松本市美術館)、上田市(サントミューゼ)、佐久市(佐久平交流センター・佐久大学)、安曇野市(豊科近代美術館)、塩尻市(レザンホール)、須坂市(メセナホール)、伊那市(長野県伊那文化会館)、岡谷市(カノラホール)、東御市(サンテラスホール)、茅野市(茅野市民館・諏訪東京理科大学)・・・・・・。

と、県下各地で部門ごとに開催中(こちら)。

一方、Deep South はというと・・・・・、そう、

いいだ人形劇フェスタ2018」を開催中で、それどころじゃないのでしょう。

結局、これに乗っかるかたちで、その一環としての「人形劇」発表会があります(本日のみ)。

開催要項を見て、吃驚!(こちら

飯田女子高校が会場で、参加は飯田女子高校と徳島中央高校のみ(あとは、飯田市立高陵中学校と飯田市立竜東中学校。3/4が地元って、いったい)。「協賛」部門は長野県が独自に設定したものとはいえ、「全国」高等学校総合文化祭ですよ。

全県的にちらばった会場に、全国から2万人の高校生が集まって作り上げる総文祭の最中、ここDeep South では、それらとはまた別の時間が進行中のようです(飯田人形劇フェスタは、今年40回目の節目の年だし、ね)。


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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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今日のストームグラス(↓)。

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4~5月の大型連休前に実施していた飯田高校の強歩大会。

この時期の風物詩だと思っていたんですが、どーやら今年は、なくなったみたいです(年間行事予定表を見ても「強歩大会」の文字がありません。こちらpdf)。

てっきり私は4月の第4週に実施するモノだと思って、「飴ちゃん(大阪のオバチャンふう)」を用意しておいたんです。でも、それも要らなくなりました( ^.^)( -.-)( _ _)(x_x)。

ということで、

当店の入口ドアを開けた場所に(↓昼間は見やすい)、

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暗くなると(↓)、わかりづらい・・・かも。

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強歩大会だと20袋以上用意した飴ちゃんが、1時間程度で無くなります。

が、

この場所では、どーなるでしょうか?

さて、

強歩大会のような学校行事について、です。

以前、佐藤優さんが母校(県立・浦和高校)の杉山校長と対談していた記事を思い出しました。

----------以下引用(強調BLOG主)

(前略)

佐藤:絶対に正しいことは複数ある。

それから、教会であるとか、王であるとか、伝統というのは非合理であっても、存続しているところに--―中世の格言である「有限は無限を知ることができない」という意味からも--―存続していること自体に意味がある。

だからそこは尊重したほうがいいという、それが非認知能力と関係すると思うんですよ。

浦高行事というのも、一見すると非合理のように見えるのですが、これは最終的には、非合理なものが不条理を防いでいくという機能なのではないでしょうか。

杉山:非合理が不条理を防ぐ。なるほど。

浦高は非合理というか、無駄だとか無理なことをやっていると言う人がいますよね。

でも、その無駄や無理というものが、実は長い人生で生きてくる。

よく「一見遠回りに見える道が一番の近道なのだ」ということも言われるのですが、私はそのとおりだと思いますね。

実は公立の伝統校では一晩中歩いたり、真冬に寒稽古を行ったりと、非合理に見える行事はけっこう例があります。

やはりその非合理な行事にも何らかの効果があるということを、伝統校では理解・体得しているのだと思います。

佐藤:そうですね。だから、そういった伝統校というのは、世相に合わせて「受験刑務所」型の学校に変えるようなことは、決してしないんです。


----------引用終了

授業時間確保のために行事を見直して、その教育的効果が低いと思われるモノをピックアップし、近視眼的観点から優先順位をつける。

きっと強歩大会は真っ先にやり玉に挙がったんだろうナ。

あ~~、勿体ないことをしましたね。

新入生への教育的効果は、強歩大会を経ることで「高松菌」の植え付けに成功する---私はそんなふーに思っていたんですがねぇ。

応援団による校歌練習も例の刺殺事件によって、応援団そのものが無くなり、通過儀礼としての「洗礼」が、この強歩大会だったハズ・・・・・・(だから4月のこの時期に実施していたんじゃなかったんですか?)。

(若しかして、そーゆーような考え方が通用しないような現実が、飯田高校に起こっているのかもしれん。)

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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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今日のストームグラス(↓)。

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先月末、県教委が

高校改革 ~ 夢に挑戦する学び ~実施方針(案)

を発表しました。こちらにその冊子があります(pdf)

けっこう内部資料を公開していて、それをよく見ていくと、私は以前に書いたBLOGを訂正しなければなりますまい。

というのも、旧12通学区の「縁辺部」の学区がストロー効果で【長野・松本・上田】に吸い取られて、「縁辺部」の募集倍率が大きく下回っている---そんなふーな憶測でBLOGを書いていたからなんですね。

いやはや、いやはや(_ _)(cf諫早は長崎)。

公立高校全日制へ志願する生徒の流動実態は、凄く「入り組んでいる」ということがわかりました(今回、私立高校への進学の動きは無視して、公立全日制への流動実態のみにフォーカス。下欄の黄色い部分ネ)。

県教委のデータは、

「中学校卒業者の高校進学状況」及び「高校への入学状況」は、2015 年度~2017年度(平成 27 年度~平成 29 年度)の3年間の平均値(全日制)を示している---ということだそうですから、単年度ではなくて、大凡の傾向を示しているといえましょう。

旧12通学区別に示されている数値を一覧化してみました(↓【判定】は私の主観デス(_ _))。

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前回のBLOGと実態が違うことは、以下の通り。

1:縁辺通学区(第1飯山、第9飯田)では、流出している数よりも、流入している数のほうが多い。これは意外!

2:縁辺通学区(第6佐久、第10木曽)では、流出数と流入数がほぼ均衡している。これも意外!

結果、縁辺通学区で流出が多いのは第12大町のみ。

3:てっきり【第3長野・第5上田・第11松本】学区は流入数が多くて、安泰だと思っていたら、そーでもなくて、第3長野と第5上田では流出数と流入数がほぼ均衡しているのです。

4:むしろ長野・上田・松本へ通学可能な中間的な位置にある【第4千曲・第8伊那】では流出数が流入数の2~3倍にもなっています。これは吃驚。

5:第11松本通学区では、なんと、流出数のほうが多いという結果。これも(*゚д゚*)。

6:以前から言われていた第7諏訪通学区は、「県外(山梨県)」に通学可能な高校があるため、通学区の人口規模に比べて「その他へ」の流出数が多めに出ています。それを埋めるように、第11松本と第8伊那からの流入数が大きい値を示しています。

7:因みに「その他へ」は長野高等工業専門学校(高専)と「県外」への進学でしょう。ただ、長野高専は5学科200人定員ですから、各通学区からの「その他へ」を合計すると607。「その他から」の流入合計数は290ですから、もし、【高専へ200+「その他から」290=490】で差し引きすると、だいたい100人程度が「県外」へとなります。


じゃぁ、どーして前回のようなBLOGの考察になったのかというと、きっと、各通学区にある地域高校(最近は「中山間地存立校」という表現をします)が大きく募集定員を下回っていて、それが旧通学区単位での倍率に反映したのではないかと思うのです(中山間地存立校については、pdfファイルの60ページをご覧下さい)。

例:再募集を実施した中山間地存立校は、第1飯山では2校(飯山・下高井農林)、第6佐久では4校(蓼科・望月・軽井沢・小海)、第9飯田では2校(阿南・阿智)、第10木曽では2校(蘇南・木曽青峰)、第12大町では2校(大町岳陽・白馬)で、第6佐久と第9飯田通学区以外は、もともと学校数が少ない通学区でした。

実は再募集の人数を合計すると、718人で約18クラス分にもあたります。

県全体の試算では、ほぼ「全入」の倍率だったのに、皆さんどこへ行ってしまわれたのでしょう??


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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。霞んで下界が見えません。

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今日のストームグラス(↓)。

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オ・マ・ケ(↓)。2年間、福井県K志高校へ派遣されていたI 田さんが顔を見せてくれました。ハードな2年間を過ごしてきても、お元気そうで何よりでした。

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ご飯にかけて美味しくいただきました。ごちそうさまでした(そのまま食べても、パリパリしていて美味しい)。

かれこれ2年前、こんなBLOGを書きました(こちら)。

2年経過した今年も、その傾向は変わらず、というか、定着してきた感があります。

でもね、

より深刻な傾向も、電卓をたたく中で((^0^))見えてきました。

志望変更後、長野県全体での倍率は、1.01倍と県教委は発表しています。電卓で数字をたたくと、正確には、1.0069倍です。もう、「全入」といってイイくらいですね(定時制・単位制多部制は除きます)。

現在は4通学区制ですが、それを旧12通学区にわけて、学区ごとの倍率を並べてみましょう。

1 第5(上田)    1.11  安泰エリア
2 第3(長野)    1.08  ↓
3 第11(松本)   1.06  ↓
------------------【壁】
4 第4(千曲)    1.0(0.998)
5 第8(上伊那)   1.0(0.997)
6 第2(須坂)    0.98
7 第7(諏訪)    0.97
------------------【壁】
8 第9(下伊那)   0.93  このままでは危機的になる地域
9 第10(佐久)    0.91  ↓
------------------
10 第1(飯山)    0.88   既に危機的エリア
11 第12(大町)   0.88   ↓
12 第10(木曽)   0.84   ↓

2年前にも書いていることですが、世界システム論の「中央・半周辺・周辺」のよう---それが長野県でも固定化してきています。

太文字で示した5つの旧通学区は、それぞれ縁辺部。

下伊那 → 南縁(私が勝手に称しているDeep South)
佐久 → 東縁
飯山・大町 → 北縁
木曽 → 西縁

にあたります(これらが「周辺」に該当)。そして「半周辺」が、【千曲・上伊那・須坂・諏訪】エリア。この4つの旧通学区は「中央」にあたる隣接通学区への流出、または流入が見込まれる地域です。

で、

安泰なのが「中央」にあたる【長野・上田・松本】地域。

イメージ 3







































見事なまでに対応していて、吃驚(゚ω゚)。

【長野・上田・松本】地域では私立との併願も多いでしょう。同じ県内であっても、それさえも叶わないところに住んでいると、子どもの将来への選択肢を狭めてはいないだろうか?---そんな気持ちになってくる親御さんもいるのでは?(例えば、SGHの学校で世界的な視野を学ばせたいとか)。

旧12通学区内であっても、ちゃんと進路保証ができる学校と教職員の存在---現在では、もう、長野県内でも「偏在」していることは明らかです。

以上、電卓をたたいただけでわかること、でした。

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何はともあれ、受験生の皆さん、明日の入試がんばってくださいね。

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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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今日のストームグラス(↓)。

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今月はじめ、第一生命が小学生を中心にしたアンケートの調査結果を発表しました。

女子は、こーゆー結果(↓大きな変化はないらしい)。

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で、

男子の結果が、これ(↓)。

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「学者・博士」が1番になったのは15年ぶりなのだとか。でも、昨年は自然科学系のノーベル賞受賞者が日本から出たわけでもなかったのに・・・・・・、と思っていたら、

「仮面ライダー・ビルド」の影響らしいです。

主人公が天才物理学者---という設定(見てないので、よく知らない)。

なんてわかりやすいんだ、小学生・男子たちは(^_^)。

つまり、ヒーローとして、あこがれの存在があれば、それが「将来なりたい職業になる」---実にシンプルなことなんですね。

ただ、ヒーロー特撮モノは「作り物」ですから、フィクションの世界。

現実に自然科学系のヒーローがいて、それがあこがれの存在になる---私の感覚では、iPS細胞の山中伸弥先生がそんな存在に近いと思うんです。

が、この前、京大iPS細胞研究所助教の論文捏造で、(本人には瑕疵が無くても)そこの所長だったので、謝罪会見していました。ヒーローに、あーゆーようなことをさせてはなりますまい(立場とその責任はわかる)。

子どもたちの夢が吹き飛んでしまいますぜ。

ところが、小学生が高校生になると、どうかというと、こーゆー結果になるらしい。

「えっ!」

先日読んだ本を思い出しました。

-----------以下引用

公務員は経済活動によって付加価値を生み出すことはない。

新製品も新技術も開発しない。

もちろん新製品、新技術への予算配分はするが、公務員自身はヒット商品も、新しいビジネスも生まない。

そういう人たちが上流で、新しい商品、ビジネス、技術を考える民間企業の人たちのほうが下流化するなどということがあって、果たして日本は大丈夫か? 

これでは社会主義国みたいじやないだろうか。とても心配である。

(中略) → 「公務員が上流という新封建社会」だというデータを示し、

このように現代の日本では、公務員こそが上流化への最も確実でリスクのない職業なのである。

社長になって成功するハイリスク・ハイリターン型の人生よりも、こつこつ公務員になったほうが確実に上流になれるのだ。

だから、小学生のなりたい職業が公務員だなどというアンケートが出ると、なんて夢がないと言う人がいるが、このデータを見たら、考えを改めるに違いない。

私ですら、息子は公務員にしようと思ったくらいである。

それに最近は、子どもや彼氏に自衛官や消防士になることを希望する親、若い女性も増えているというではないか!

自衛官や消防士は、どんな時代が来ても、どんな経済情勢でも、どんな政治情勢でも、まず100%確実に存在し、かつ安定収入が得られる職業だからである。

私は公務員や自衛官や消防士をさげすんでいるのでは断じてない!

だが、日本の経済、産業、技術、文化の発展のためには、民間企業に勤めて、あるいは自営業として、次々と新しいものを創造することに対してもっと希望を持てなければならないはずだ。

『格差固定』 三浦展著(2015) 光文社刊 より

-----------引用終了

著者の三浦展さんが『下流社会』を出版されたのが2005年、それからの10年間を見てきた結果をまとめた本だそうな。

高校生になると次第に世の中が見えてきて、親からも「公務員はいいぞぉ~」的な話を吹聴され、本人にとっては魅力的に映らないものの、「そーゆーもんかなぁ~」と思うようになり、

特に地方では

それに勝る金銭的・福利厚生的恩恵が充実している職業は存在しませんから、結果、人気第一位となるのでしょう。


案外、高校生たちの生存戦略は本能的なものなのかも。


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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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今日のストームグラス(↓)。

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『先に生まれただけの僕』(日テレ系)、12月16日の放送が最終回でした。

最後、鳴海校長(櫻井翔)が夏休み前に、各学年の生徒たちへ語る場面でのメッセージは、脚本:福田靖さんが取材した学校現場の先生方からのメッセージでもあったように思います。

-------------引用開始(強調BLOG主)

特進クラスの3年生には

「隣の人と自分を比べる必要なんてない。

目指すは自己ベスト、自分史上最高の自分になることを目指してこの夏を過ごしましょう」、

新入生には

「高校1年の君たちと10年後の君たちは別人ではない。

今日の自分が明日の自分になり、明日の自分が明後日の自分になる。

10年後の自分がなりたいイメージがあるならば、今日のうちにやっておかねばならないことが1つや2つはあるはず」と話した。

2年生には

「皆はこの夏にやれることを思いっきりやってください。

勉強は大事だが、大学に入ることがゴールではなくその先に社会がある。

学校とは全く違うルールでできた世界にいずれ出て行かねばならない

「校長だが偉そうにするつもりはない。

僕はただ、皆より少しだけ先に生まれてきただけなんだから。

だからひとりの人間として伝えたい」

との趣旨で切り出し次のように続ける。

「これからいろいろなことが起きて悩むこともあるだろう。

だが誰も未来を見通す力はない、そもそも君たちが何かをするまで未来なんて存在しないんだ。

だから君たちができることはあがくことだけです。 

あがいて進んでいくと見えてくる景色がある。

やってみないと見えないことしかないと言えるかもしれない。

なんでもやってみよう冒険してみよう」と投げかけた。


-------------引用終了

先生方への取材を下敷きにして、「今」現場で起きていることを脚本に織り込んだ---そんなふーに福田さんはインタビューで話していました。

取材で新鮮に感じたこととして、ある先生が話した次の言葉、

「お金持ちになろうと思って、先生になった人なんていませんよ。」

この台詞は、最終回でも使われていました。


私の実感としても「あっ、確かに、それはある。」---金儲けよりも優先順位が高いことがあるからこそ、教員になった、いや、そもそも、オカネに無関心---そーゆーふーな人が多い印象。

正規の教員への給与や待遇などが、地方においては相対的にいいからこそ、「教育」に打ち込める。これも、その通りでしょう(非常勤の場合は、なかなかそーゆー訳にはいきません)。

守りに入った教員からは、学ぶことは少なく感じる生徒が多いのではないでしょうか??

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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。今朝は冷えました、飯田で-5.9℃。長野県内一寒かったのは、菅平で-18.4℃。まだ、12月なのに・・・・・・。と思ったら、今朝の最低気温No.1 は北海道・糠内で-22.6℃。

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今日のストームグラス(↓)。

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柿を沢山いただきました(↓)。とってもありがたいことです。

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先日、こんなチラシを目にしました(↓)。

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各校ごとに体験入学や学校説明会を実施しているだろうに、敢えて「合同」説明会が明日、あるんだそうな。

どうやら・・・・・・、

来年度からお隣の岐阜県では公立高校の通学区制度が撤廃されて、全県一区になるんだそう。

山梨県でもそうですから、長野県の隣接県では面積の大きさにかかわらず、そーゆー方向(つまり規制緩和)へ進んでいるようです。

なんでも岐阜県ではお隣・愛知県の私立高校への流出が毎年800人前後はあるそうで、それって、40人学級20クラス分にものぼります。

たぶん、どーゆー学力層が流出しているのか、県教委も把握しているのでしょう。

JRと名鉄の交通網が発達していて、じゅうぶん通学可能であれば、親御さんは少しでも子どもにとって、また本人の気持ちを汲んであげられるような学校に進学させてあげたいと思うものです。

現行の学区制では岐阜県内にそーゆー学力層を受け入れられる学校がなかったのか?

たぶん、県教委のお偉いサン方は、

「通学区制度によって学区内にある高校しか選択肢がないから、(学力上位層は)愛知県に流出するんだ」と。

もう一歩踏み込んで言ってしまうと、

「全県から岐阜高校へ集めればいいんだよ」と。

でも、そーゆー規制緩和の恩恵を受けられる層って、予め「(経済的に)恵まれた環境」にある子どもたちだけですゼ。

だって、高山市内に生活基盤があるご家族の子弟が、どーやって岐阜まで通わせることができるのでしょうや?(各停で3時間、特急利用で2時間の通学時間。ほぼ通学は無理なので、下宿させます、か?)。


そーいえば、

長野県でも現在、県高校入学者選抜制度等検討委員会の会議が開かれていて、

現行の4通学区制を全県1通学区にすることについては、賛否両論が上がった。

上田高校長の内堀繁利委員は、生徒の進学希望を実現させるという点を踏まえ、「すごく大きなデメリットがなければ全県1通学区にすべきだ」と指摘。

県高教組の吉田由美子委員は「現状で何も問題ない。地元の学校に通えない生徒を生み出す可能性があり、地域高校を疲弊させる」と、全県1通学区化に反対した。

---と、信毎webで報じていました(この委員会の名簿を見て(*゜∀゜)、委員長は・・・・・・)。

長野県の場合、現行ではほぼ全県1通学区といってもいい。【南信←→北信】が隣接していないので進学できないという縛りがあるのみ。

ですから、全県1通学区にしても、もし仮に内堀校長の言うような「すごく大きなデメリット・・・・」---は、ないでしょう。

勿論、メリットも殆どないでしょう。

だって、

北信に一番近い南信・諏訪地区から、敢えて長野に進学しよう(させよう)という生徒(や保護者)いますかねぇ?

いたとしても、それだって、通学に要する時間は、そーとー無理をしなければなりますまい。

況んや、上伊那・下伊那をや。


みんなわかっていることは、「長野県内の」制度をどんなにいじったところで、交通インフラの整備による「時間距離」が飛躍的に改善されなければ、現行から大勢に変化はないだろう---ということ。

(リニア開通まで順調にいけば、あと10年か・・・・・・。)


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今日の南アルプス(↓11:00撮影)。

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今日のストームグラス(↓)。

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オ・マ・ケ(↓)。三日坊主めくりカレンダー。ソフトバンクの白戸家のお父さん、やんないかな、これ。

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